メールは 1971 年からビジネスコミュニケーションに用いられてきました。そのメールが姿を消すということが何年も前から予想されています。しかしマーク・トウェインはかつて、「私の死亡説がかなり誇張されて報じられた」と述べました。 Forbes による 2019 年のレポートでは毎日 2,810 億件のメールが送受信されていると推定されています。メールは本当に廃れるのでしょうか?そんなことはありません。ただ、新しいオンラインコミュニケーションツールの登場に伴って役割が変化しつつあるのです。職場におけるメールの現状と、検討に値するほかのツールについて詳しく見てみましょう。
ビジネスコミュニケーションにメールを使用する場合のメリットとデメリット
メールは今日のオフィスでも現役で使われています。リモートで働くメンバーから進捗レポートを受け取る場合や、CEO からの月に一度のメッセージを送信する場合など、素早いメールが最適なソリューションになるケースもあります。しかし、メールには限界があるのも事実です。次のようなメリットとデメリットがあることを把握しておきましょう。
メリット
- 受け入れられやすさ : 今の時代、職場にメールの使い方がわからない人はいないでしょう。何十年もコミュニケーションツールとして最もよく使われてきたメールは、ほとんどの労働者に仕事の一部として受け入れられています。
- リーチとアクセシビリティ : 従業員に業務用のメールアドレスを割り当てる場合でも、個人のメールアドレスを使ってもらう場合でも、新しいツールの使い方をトレーニングする必要はありません。わずか数クリックで社内の全員にメールを一斉送信できるだけでなく、送信相手にメールの開き方を教える必要もありません。
- 会話内容の記録 : メールは、会話内容を記録するのに優れたツールです。メールを使えば、議事録、ポリシー、手順など、会話ごとに一連の内容を記録することができます。
- ターゲットを定めたコミュニケーション : メールでは、伝える内容と相手を簡単に選択できます。話を脱線させずに特定のことについて話し合いたい場合や、特定のチームメンバーだけに最新情報を伝えたい場合に、メールは効果的です。
デメリット
- 未読メールで溢れる受信ボックス : 受信ボックスが未読メールで溢れ返ることは、メールの大きなデメリットの 1 つです。ほとんどの人には毎日すべてのメールを確認する時間も気力もなく、メールがデジタル疲れにつながっています。メールは開封さえされないこともよくあります。
- 大量のスパム : 昨今、受信ボックスは、仕事とは関係のないスパムなどのコンテンツで埋め尽くされてしまっています。そのため、極めて重要なメッセージが余計なものに埋もれてしまい、一目で見つけづらくなる場合があります。
- 集中の妨害 : 一方で、1 日中頻繁にメールをチェックすることがやめられないほど習慣化してしまっている人もいます。これではほかのことに集中できません。
- 生産性の低下 : 究極的には、メールを使うことで従業員の生産性に悪影響が生じる可能性があります。従業員は平均で 1 日の勤務時間の 3 分の 1 をメールチェックと返信に費やしており、しかもそのメールの 30% は差し迫った用件ではないという試算もあります。
- 誤解の発生 : メールは背景情報や口調が伝わらないため、必ずしもセンシティブな会話に最適な選択肢とは言えません。返信する前に状況を確認して意図を明確にする必要があるため、単純なメッセージでさえ面倒になる場合があります。
メールに対する考え方の変化
働く人の間ではメールに対する考え方が変わり始めており、会社はその変化に対応する必要があります。Email Insider の調査結果によると、同僚とのコミュニケーションにメールが不可欠であると考えている Z 世代は 36% に過ぎません。こうした若い従業員は、簡単な顧客対応業務を担当していてメールを使用する必要がほとんどないとも考えられます。そのため、今後キャリアアップするにつれてメールをさらに重要なツールと位置づける可能性はあります。ただ、Z 世代はショートメッセージやインスタントメッセージなど各種のコミュニケーションツールを使いながら育ったため、上の世代ほどメールに依存していないのかもしれません。
コラボレーションやコミュニケーションに役立つその他のビジネスツール
メールは今後も活用されていくでしょう。しかし、メールに依存しすぎないよう注意しなければなりません。より効率的なコラボレーションやコミュニケーションの手段はたくさんあり、スマートな企業では複数のツールを組み合わせて使用するようになるでしょう。例えば、次のようなツールがあります。
- Slack : Slack を使えば、雑然としたメールのやり取りから合理化された専用チャンネルへ移行し、目の前で進んでいるコミュニケーションを整理しやすくなります。メールを使うのがベストという状況が発生した時は、メールを直接 Slack にインポートすることができます。
- その他のツール : ビデオ会議からファイル共有まで何をするにも、Zoom、Microsoft Teams、Google Workspace などのさまざまな選択肢があります。しかも、これらのツールは簡単に Slack と連携させることができます。
- 電話 : 伝統的な電話という手段も便利であることをお忘れなく。電話でのコミュニケーションを好まない人もいますが、電話なら明確なメッセージをさっと伝えることができ、文面で何度もやり取りする必要がありません。
- 対面 : 直接でも画面越しでも、対面コミュニケーションはボディランゲージを織り交ぜながら会話できる唯一の方法であり、センシティブな話題や難しい話題について話す際に特に効果的です。
すべてを 1 つにまとめる
今日の職場における重要な要素はコラボレーションであり、メールだけでは不十分です。Slack は、目の前で進んでいる会話を専用チャンネルに移行できるだけでなく、幅広いコラボレーションツールを連携できるカスタマイズ性の高いプラットフォームです。プロジェクトごとに適したコミュニケーション方法を選択し、従業員のエンゲージメントを保ちながら、生産性を高めましょう。