「Slack の基本 (パート 1)」と「Slack の基本 (パート 2)」に続く Slack 導入シリーズの最終回では、チームにメンバーを加える際の最も難しい面、つまり企業文化の育成と維持についてお話しします。
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Slack は組織の風通しがよくなるように設計されています。そのため、基本的にコミュニケーションは可能な限りパブリックチャンネルで行うことをおすすめします。Slack 社内のチームでは毎週 1 万件のメッセージを送信していますが、最近の集計によると 70% がパブリックチャンネル、28% がプライベートチャンネルでポストされており、ダイレクトメッセージはわずか 2% でした。メッセージをパブリックチャンネルにポストすれば、様々なチームがどんな活動をしているか、プロジェクトの進捗状況はどうなっているかを組織内の全員が知ることができます。また、自分が必要とするコンテキストに関係のあるアーカイブを検索できます。
できるだけ邪魔しない
自分の重要なメッセージを誰にも見逃されたくない、という気持ちは理解できます。でも、本当に必要なとき以外は大勢に通知を送らないようにするのは大切なマナーです。Slack 社内では @everyone、@channel、@here のアラートを使えますが、めったに使うことはありません。メッセージを必要としない大勢のメンバーに通知を送ってしまうからです。
私の知る限り、過去 1 年半の間に @everyone メッセージが送られたケースは緊急時の 2 回しかありませんでした。私は数百のチャンネルをフォローしていますが、@channel が使用されるのは月に 2、3 回、重要な発表があるときだけです。@here はそれより若干多く使われますが、これはチャンネルにログインしているメンバーにのみ通知を送ります。もっと対象を絞るには、ユーザーグループを使用します。例えば、私が直接一緒に仕事をしているメンバーにメッセージを見てもらいたいときは、@editorial-team にアラートを送り、チャンネルの残りのメンバーは外します。
時間と限度
質問したり一般的なコメントをポストしたりする際には、そうするのが適切な場所かどうかを確かめることをおすすめします。チャンネルのメンバー数やチャンネルの目的をチャンネル詳細で確認するといいでしょう。自分のチームの人数が 8 人程度であればトピックと無関係なメッセージも大きな問題になりません。しかし数百人のメンバーがいる大規模なチャンネルとなれば話は別です。
ここには大勢のメンバーがいます。発言にはご注意を。
人数やポストの多いチャンネルの参加者に私たちがお願いしているのは、質問する前に検索することです。これもまた、みんなの貴重な時間を無駄にしない方法の 1 つです。ほんの数分を費やして、自分の問題に関連するキーワードをチャンネル内で検索しましょう。そうすれば答えが見つかるかもしれません。もしかしたら、参考になる過去のディスカッションに気づくかもしれません。
Slack 社内のほとんどのチームでは、メッセージをポストするパターンには 1 日を通して変化があります。私が所属するチームの場合、一般的な 1 日の最初の 1 時間は、その日の計画を立て、ミーティングを行い、プロジェクト期限のリマインダーを送ることに費やされます。その後、午後になるまでチームのチャンネルはたいてい静かです。1 日の終わりになると作業内容を提出してフィードバックを受け取りますが、それまで日中の数時間は全員が仕事に集中できるように努めます。もちろん、チャンネルは完全に静かというわけではなく、時には Slack でリアルタイムのディスカッションを行って決定を下す必要が生じます。それでも午前 10 時から午後 4 時までは、チャンネルのトラフィックは比較的少なめです。
チームや企業のワークフローは千差万別ですが、私たちのコミュニケーションの共通認識を明確にすることは役立ちます。
例えば、Slack の社内モットーの 1 つに「work hard and go home」(ガツっと働き、サクッと帰る) というものがあります。私たちはこれに真面目に取り組んでいるので、ほとんどの従業員がおやすみモード機能を使用して、プライベートタイム (これは、役割、タイムゾーン、ライフスタイルの違いによってチームメンバー間で異なる場合があります) を守っています。受信者の通常の作業時間外にメッセージを送る必要がある場合、すぐに返信がもらえることを期待しない、ということが私たちのルールです。受信者が会議中だったり、プロジェクトの作業に没頭していたり、ランチ中だったりすることもあるので、これは一般的に良いルールとしておすすめします。
リダイレクトする
Slack では、「すべてのチャンネルが #random になりがちだ」とよく言われます。 私たちは「raccoon (アライグマ)」 という言葉 (それとアライグマのカスタム絵文字) を使って、あるディスカッションが別のチャンネルで行われるべきであることを表現しています。人数やポストの多い一般的なチャンネルで誰かが特定のことにしか関係しない質問をたくさんした場合に、その質問を DM または特定のチームに「アライグマ」するよう促すメッセージをよく目にします。それは、質問した人に恥ずかしい思いをさせるためではありません。そのディスカッションにはもっと適切な場があることを参加者全員に教えるためなのです。典型的な例をお見せしましょう。
より適切なチャンネルに「アライグマ」しています
:いいね:
絵文字リアクションのリリースから 1 年が経ちました。Slack 社内ではこれを様々な目的に応用してきました。最も一般的な使い方は、アンケートや投票です。選択肢 1 と選択肢 2 のどちらがいいかを尋ねる質問をチャンネルにポストして、絵文字リアクションで投票してもらいます。それから、全員の票を集計して決定する、という流れです。
Slack 社内では、絵文字リアクションを使った小規模なワークフローも導入しました。
誰かがリクエストを出すと、別の誰かが「両目」の絵文字を付けてそのリクエストへの対応を「引き受ける」ことがよくあります。これは、「この件は私が調べます」という意味です。 質問に答えるか、タスクを完了したら、その人は「チェックマーク_緑」のチェックマークを付けてチャンネルのメンバーに完了を通知します。質問者のほうは、メンションおよび絵文字リアクションのアクティビティのサイドバーを開いたままにしておけば、リクエストしたタスクを誰かに完了してもらえたときに気づくことができるのでおすすめです。 これまでの 3 回の導入シリーズで、Slack の効果的な使い方についてアイデアを紹介してきました。ぜひ皆さんのチームでも、新入社員をトレーニングする際の参考にしていただけるとうれしいです!
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