情報収集は、インターネットの普及によって、以前よりもずっと簡単で身近なものとなっています。しかし、情報があふれているからこそ、その中から目的に合致した、正確かつ有用な情報を得るにはコツとスキルが必要です。
こうした時代にあって、情報収集でビジネスに差をつけるためには何が必要なのか、情報を活用するための 4 つのプロセスや、情報収集の 7 つのコツをご紹介します。
情報収集とは?
情報収集とは、目的を達成するために必要な情報を、適切な情報源から集めることを指す言葉です。
ビジネスにおける情報収集では、情報の正確性や信頼性の高さが求められます。また、多種多様な情報、独自性の高い情報が必要となるシーンもあります。
こうしたさまざまな種類の情報を、その時々の目的やニーズに応じて見つけ出せるかどうかが、情報収集を行う際のポイントとなります。
情報収集が重要な理由
情報収集が重要な理由は、いくつかあります。例えば、さまざまな課題を解決したり、新しいアイデアを思いついたりするためには、情報収集を行い、知見を広げることも必要です。また、収集した情報は意思決定に活用されるケースもあるでしょう。情報を上手に用いれば、勘や経験に頼らなくても、正しい判断ができる確率を上げることが可能です。
このように、勘やこれまでの経験ではなく、売上やマーケティング、ウェブ解析といった各種データの分析結果にもとづいて課題解決の施策を立案する考え方を、データドリブン( Data Driven )といいます。デジタルマーケティングやビッグデータ、 AI によるデータ分析などに関する技術が発展するにつれ、こうした考え方は、多くの分野の企業に浸透しつつあります。
情報を活用するための 4 つのプロセス
情報をチームや社内で活用するには、一般的に「収集」「整理」「共有」「活用」といった、 4 つのプロセスが必要です。情報収集は情報を活用するためのものであることを、押さえておきましょう。
1. 収集プロセス
情報収集は、情報活用のための最初のプロセスです。情報源としては、インターネット、テレビ、新聞、雑誌、書籍などが挙げられます。膨大な情報の中から、信頼に足る正確な情報を、スピーディに収集できるかがカギとなります。
2. 整理プロセス
次に、集めた情報の内容を確認して整理します。情報が正しいかどうかの事実確認、必要な情報の取捨選択などもこのプロセスです。情報を分類し、共有しやすいように加工することが必要なケースもあります。
3. 共有プロセス
整理した情報を共有します。メールやビジネスチャット、ファイル共有ツールなどを使って情報共有するのが一般的です。情報を共有することで、より多くのメンバーがその情報を活用できます。また、メンバー間の認識・理解のずれを排し、コミュニケーションの円滑化や業務効率化に役立つでしょう。
この情報共有のプロセスは、ほかにもさまざまなメリットをもたらします。例えば、目的に沿って各メンバーが収集した情報をもとに意見交換や議論をすると、情報の正確さや有用性を複数のメンバーで吟味できます。また、チーム内で新たな共通認識や知見が得られることもあるでしょうし、情報が更新された時にも最新情報として共有できます。
4. 活用プロセス
最後は、情報を活用するプロセスです。情報の活用の仕方はさまざまですが、常に収集・整理・共有・活用という 4 つの流れを、スムーズに実施できる環境を整えておくことが重要です。
情報収集 7 つのコツ
それでは、情報はどのようにすれば効率良く収集できるのでしょうか。情報収集のために役立つ 7 つのコツをご紹介します。
1. 目的から逆算して情報を探す
「何のために情報が必要なのか?」という目的を明確にすると、「どのような情報が必要か」がハッキリとわかります。スピーディにピンポイントの情報を得たい場合は、目的からの逆算をするのが、効率的な情報収集のコツです。
例えば、「◯◯に関する情報を集める」というのはやや曖昧で、ミッションとしてあまり適当ではありません。「何のために◯◯に関する情報を集めるのか」を考えましょう。このように、目的を意識して情報を探せば、必要な情報を具体的に絞り込むことができます。
2. 情報精査の方法を確保する
情報の正確性について確認することは、ビジネスにおける情報収集の大前提です。特に、インターネット上には、本当に正しい情報なのかを疑うような情報が数多く存在します。
情報の信憑性・客観性について調べるには、「情報の出典元を確認する」「複数のソースを比較して裏をとる」「専門家に意見を求める」といった作業が必要です。また、インターネットに限らず、テレビや新聞、雑誌などの情報も、絶対に正しいというわけではありません。
重要なのは、情報の正確性、信頼性、新しさを調べるための方法を複数用意しておくことです。疑問を感じた時に、すぐに調べる習慣を身につけ、信用できる情報源を確保しておきましょう。
3. ネット検索スキルを身につける
検索エンジンを使った検索には、さまざまなテクニックがあります。とは検索(「◯◯とは」で検索する方法)、フレーズ検索、画像検索、動画検索、書籍検索、ニュース検索、 AND 検索、 OR 検索、 NOT 検索、ワイルドカード検索、ファイル検索といった方法を、必要な時に使えるようにしておきましょう。
ほかにも、検索ワードの選び方や組み合わせ方を工夫する、検索結果を起点として深掘りして検索していくといった方法も有用です。
また、特定の指定したワードと関連性が強く、同時出現頻度の高い「共起語」、いっしょに検索される「サジェストワード」、連想される「関連キーワード」などについても知っておくと便利です。これらを意識して検索したり、ツールで調べて検索範囲を広げたりすることで、目的の情報を簡単に見つけ出せるケースもあります。
4. SNS も駆使して探す
ユーザーの生の声を知りたい、鮮度の高い情報を得たい、特定の専門家が発信する情報をチェックしたいといった場合は、 SNS に投稿された情報をチェックするのも役に立ちます。 Twitter や Facebook 内で探せば、海外発の新しい情報やニュースも手に入れられるでしょう。
ただし、 SNS 内の情報を利用する時は、注意が必要です。意図的であるかないかを問わず、 SNS では誤った情報が一気に拡散されることがあり、そうした時に信憑性の判断が困難になるためです。
それでも、利用者とコミュニケーションをとることで、さらに詳しく専門的で有用な情報を得られるなど、 SNS は情報源としての高いポテンシャルを秘めています。
5. 情報収集ツールを活用する
RSS リーダーで更新情報を自動取得して表示するタイプのツールや、各種メディアと連携してニュース系情報を分類・整理して閲覧できるツールなど、さまざまな情報収集ツールを活用することもできます。
また、特定業界向けに特化したポータルサイトや、専門分野の有識者などが発信する情報を扱う有料サービスもあります。
6. オフラインの情報源を活用する
インターネット検索では探すことが難しい、古い情報が必要になる時もあります。その場合は、国立国会図書館の検索サービス「リサーチ・ナビ」や Web OYA-bunko (大宅壮一文庫の雑誌記事索引検索データベース)のほか、新聞社や通信社の有料データベースを利用し、情報が掲載されている書籍を探してみるのもいいでしょう。
7. 取材・ヒアリングする
調べてもわからないことがあれば、直接、専門家や現場に近い人に話を聞くのが確実です。その場合は、企業の広報部などへの問い合わせでない限り、適切な対価を支払いましょう。
広く情報を得たい時は、コミュニティや勉強会、イベントに参加して交流を持ち、情報交換する方法もあります。
情報収集や共有に Slack を活用する
ビジネスチャットとしても人気の Slack も、情報収集ツールとして活用することができます。
ある目的やテーマに関する情報を、チャンネル内のメンバー同士で持ち寄れば、お互いの情報を補完することができます。収集した情報の共有も、 Slack なら簡単です。ファイルをドラッグ & ドロップして、チャンネル内で共有すれば、後から検索することができます。また、 Google ドライブなどに保存したドキュメントを共同編集する方法もあり、最新情報を随時更新して確認したい時などに役立ちます。
Slack ワークスペースに RSS アプリをインストールして RSS フィードを追加すると、各種ウェブサイトの最新情報が Slack 経由で通知されます。ほかにも、個人用のチャンネルに情報を蓄積して管理するなど、さまざまな活用方法が考えられます。
収集した情報を共有して役立てよう
情報収集スキルを伸ばせば、業務で成果を上げる大きな力となります。また、チームで組織的に情報を集めて共有することで、多くの有用な情報を蓄積できるでしょう。
今回ご紹介したように、ビジネスチャットツールである Slack は、情報収集や情報共有に役立つさまざまな機能を備えています。多くの価値ある情報を効率良く収集して、ビジネスにお役立てください。
よくある質問
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