Slack が製品部門における戦略的リーダーシップとコミュニケーションに関する記事のために依頼したイラスト
変革

CPO としての Slack の使い方 : 製品部門をリードするための Slack の活用法

当社の最高製品責任者が Slack を活用して、どこからでもチームの連携と集中力を保っている方法をご紹介します

執筆者 : Tamar Yehoshua, Chief Product Officer, Slack2020年10月29日

編集者注 : 
ご存知かもしれませんが、Slack は Salesforce の一員になりました。そのため、以下の情報の一部は古くなっていますが、過去の背景などを考慮して残しておきたいと思います。Salesforce による Slack の買収の詳細については、公式発表をご覧ください。 

 

これは、チャネリングチェンジと呼ばれるシリーズの第 3 回目です。このスレッドでは、Slack の最高製品責任者 Tamar Yehoshua が、製品部門を率いるうえで Slack をどのように利用しているかを説明します。Slack の最高財務責任者 Allen Shim、および社内コミュニケーション責任者 Amanda Atkins によるこれまでの投稿もご覧ください。

Slack で働き始めて 1 周年を迎えた今年の 3 月、私は Slack での Slack の使い方を紹介しました。その記事はその後多くの話題を呼ぶとともに、どれほど有益だったかを知り、驚きつつも喜びを感じています。さらに多くの組織がリモートワークに対応するためにワークフローを Slack に移行する中で、製品部門全体での情報へのアクセスを向上させ、会議の回数を減らし、製品開発プロセスにおいてユーザー企業と連携するために、私が Slack で使用している具体的なテクニックを紹介したいと思います。

どこにいても明確なビジョンで団結する

今日の環境では、組織は効果的なコミュニケーションの模範となるリーダーシップに依存しており、マネージャーはビジョンを日々の仕事の成果として実現させる責任があります。

特にチームが分散している場合、全員が同じ優先事項に沿って連携し、現在の状況を把握するためには、明確で一貫したコミュニケーションが必要です。Slack では、情報が埋没してしまうメールではなく、チャンネルを使って情報をオープンにすることで、誰もが必要なものを必要な時に見つけ、つながりと生産性を維持できるようにしています。

これには、チームのコミュニケーション、組織全体への通知、新たな取り組みについてのアップデート、そしてあらゆるチーム、組織間のコラボレーションが含まれます。チャンネルは、データや知識のオンデマンドアーカイブのようなものです。例えば、Slack では、全社レベルの目標が決まると、それぞれに専用のパブリックチャンネルを立ち上げ、進捗状況を定期的に投稿しています。全員が一緒になって、最新の指標をすばやく把握したり、スレッドで関連する質問をしたりすることができます。

ハイレベルのメッセージを共有する

戦略の策定が戦いの一部にすぎないことは、リーダーであれば誰でも知っています。戦略のキーメッセージを強固にし、それを組織全体に浸透させることが本当の課題です。私は、Slack のパブリックチャンネルを利用して重要なメッセージを組織内で共有し、各リーダーは私のキーポイントを各チームのチャンネルで伝えることができます。そうすることで、Slack やユーザー企業にとって何が重要で、なぜそれが重要なのかという一貫したメッセージを、組織全体に発信することができます。

ここでは、四半期計画のキックオフとして #announce-pde チャンネル(PDE : プロダクト、デザイン、エンジニアリング)に送った投稿の例を紹介します。

大規模なチームに向けた、四半期の優先事項に関するチャンネルメッセージの例

このタイプのメッセージでは以下のような内容を伝えます。

  • 次の四半期の戦略の主な推進力となるフォーカスエリアと手段に関するガイダンス
  • チームがプランニングセッションを行う際の基盤
  • 私たちがどこに焦点を当てているのか、またその理由について、営業やマーケティングを含む会社全体のパートナーが理解する機会
  • 全員が自分の仕事をクロスチェックするために利用できる基準点

社内通知チャンネルに投稿した自分のメッセージは、読んでもらえることがわかっています。これは、チャンネルに適切な名前をつけたことだけでなく、投稿権限を制限して重要なメッセージへの注目を促しているためです。もう一歩踏み込んで、社内通知チャンネルへの参加を必須とすることもできますが、その必要性は感じていません。

また、Slack のメッセージアクティビティ機能によって、私のメッセージの到達度を確認することもできます。これは、コミュニケーションのさらなる強化やフォローアップを計画するのに役立ちます。以下はその例です。

Slack のメッセージ分析機能の例

ご覧のように、私と私のチームは、時間の経過に伴う閲覧、反応、共有を分析することができ、さらには、部門ごとの閲覧数という形で、製品部門外でのメッセージの到達度を分析することもできます。

関連コンテンツ : Slack でコミュニケーション戦略を構築する

細部の管理にも気を配る

目標の設定後は、Slack を使って目標に対する進捗状況を確認し、説明責任と継続的な連携を構築します。ステータスの追跡には、パブリックチャンネル #monday-ミーティングを使用します。このプロセスは、月曜の朝に簡単な同期型のチェックインミーティングを行うことから始まります。このミーティングには少数のエリアリーダーしか参加しませんが、レビューした資料やミーティングのメモはチャンネルに掲載され、組織内の誰もが参照しコメントできるようになっています。このような透明性は、製品部門の内外に限らず、全員が意識を統一し、最新の情報を得るために重要です。

また、仕事のスピードアップにもつながります。障害要因、アクションアイテム、フォローアップを投稿することで、業務の停滞を防ぎ、問題にフラグをつけ、次の月曜日を待たずに解決することができます。

ユーザー企業の皆さまにもメリットがあります。月曜日のミーティングでは、新機能のリリースプランを共有し、最近のリリースに対するユーザーの反応を話し合います。チームが製品のロールアウトの間もチャンネルを更新し続け、パブリックチャンネルでこのような透明性を確保することで、潜在的な問題を迅速かつ容易に解決することができます。前もって注意を払うことで、より迅速にユーザー企業の皆さまのニーズに応えられるようになりました。

自動化によって効率を向上させる

次期製品のリリース状況における可視性を維持するために、ワークフロービルダーでカスタムワークフローを作成しました。このワークフローは、#release-マーケティング-製品チャンネルのプロダクトマネージャーによってトリガーされ、プロダクトマネージャーはリリースの概要、主要なイネーブルメント資料、新機能の GIF 画像などをアップロードするよう促されます。これらの情報はまとめられて、毎週月曜日に必読のチャンネルに送信されます。自動化された週次の投稿には、今週、来週、30 日以内にリリースされるものが表示され、各項目には部門を越えたチームのための重要なリソースへのリンクが含まれています。

社内の誰もが、特にグローバルな営業チームが、各新機能のリリース時期や入手方法、リリースの内容を把握できるようになっています。これは、ワークフローと Slack プラットフォームのインテグレーションを利用することで、誰もが日常的に行っている仕事を少しでも速く、簡単にするための一例にすぎません。

機能リリースの理解を深め意識を統一するために作成されたワークフローの一例

関連コンテンツ : Slack プラットフォームの詳細と、ワークフロービルダーを使用して仕事の効率を向上する方法についてご覧ください。

Slack コネクトでユーザーとの距離を縮める

優れた製品を作るには、ユーザーを理解する必要があります。Slack は、製品開発のあらゆる段階でユーザー企業の皆さまと協力しています。私は、ニーズを理解するために頻繁にユーザー企業の皆さまとお会いし、多くのアカウントと仕事をしています。

また、Slack のユーザーに関する情報は簡単に見つけることができます。Slack のすべてのユーザー企業のアカウントには、Salesforce と統合された Slack チャンネルがあります。「/accounts」に続けてユーザーの名前を入力するだけで、基本的な情報と Salesforce へのダイレクトリンクがすぐに表示され、より詳細な情報を得ることができます。これは私が最もよく使うスラッシュコマンドの 1 つで、会議や準備セッションの前に簡単な情報が必要な時に、時間を大幅に節約できます。公に話題に挙げてよいユーザー企業なのかどうかを知るという単純なことが、報道関係者と話す時やバーチャル会議の時にとても役に立ちます。

/accounts スラッシュコマンドの例

多くのアカウントでは、Slack コネクトを使用し、組織間で共有されるチャンネルでユーザー企業と直接やり取りしています。Slack コネクトは、セキュアなコミュニケーション環境であり、外部のパートナーやクライアント、ベンダーなどとの会話をすべて Slack に移すことができます。簡単なメッセージを伝えるためにユーザー企業の組織階層を苦労して通り抜けたり、メールのやり取りに何日もかけたりすることなく、共有されたチャンネルに飛び込んでコミュニケーションをとることができます。

また、Slack コネクトは開発中の機能に対するユーザーからのフィードバックを収集するためにも使用しています。Slack には Slack アンバサダーのネットワークがあり、そこで次期機能の初期プロトタイプやプレリリースを共有しています。これは、ユーザー企業との緊密な双方向ループによる共同開発の最も効果的な方法の 1 つです。そして、私たちは Slack コネクトを使って、ユーザー企業と一緒に Slack コネクトを開発しました。

Slack コネクトの例

関連コンテンツ : このようにユーザー企業との Slack コネクトチャンネルを設定するサポートをご希望の場合は、カスタマーエクスペリエンスコンシェルジュにご連絡ください。

チームを強化する

現代の職場はみるみるうちに変化していきます。私たちは、チームのエンゲージメントを高め、意識を統一し、機敏であり続けると同時に、イノベーションに集中しなければなりません。私はチーム全員が同じ目標に向かっていること、そして情報が透明であることを確認し、目標を実現するための最善のルートを見つけられるようにしたいと考えています。

Slack は私にとって、製品部門を強化するための最も重要なツールとなっています。無駄な会議をなくし、チーム内やチーム間のコミュニケーションを活性化し、情報に広くアクセスできるようにして、製品開発プロセスにおいてユーザー企業と連携するために使っています。Slack の力を最大限引き出すために、Slack チャンネル、Slack コネクト、カスタムワークフロー、外部ツールとのインテグレーションなどを活用しています。メールの世界から Slack の世界にやってきた私にとって、Slack は大きな変化と力を与えてくれるものであり、もう後戻りはできません。

この記事はお役に立ちましたか?

0/600

助かります!

ご意見ありがとうございました!

了解です!

ご意見ありがとうございました!

うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

読み進める

生産性

リモートマネジメントとは?目的や課題、効率的に行う方法を解説

リモートマネジメントは、リモートワーク管理の課題を解決するものです。リモートマネジメントの目的や効果的に進めるポイント、効果を高めるツールなどを紹介します。

コラボレーション

テキストコミュニケーションとは?必要な理由や円滑に行う方法を紹介

テキストコミュニケーションとしてチャットやメールが多用されています。テキストコミュニケーションを円滑に行う上で意識しておきたいポイントなどをご紹介します。

生産性

リモートワークのメリットとは?従業員・企業・社会に分けて解説

リモートワークは働き方改革のひとつとして注目されています。リモートワークの種類だけでなく、メリットやデメリットを従業員・企業・社会に分けて紹介します。

生産性

リモートワークのメリットやデメリットとは?導入に必要な手順を解説

リモートワークを導入する企業が増えています。リモートワークの定義や、導入するメリットやデメリット、導入する際に必要な準備を解説します。