コラボ商品やコラボ企画といった言葉を耳にします。コラボとは「コラボレーション」の略で別々の企業同士が協力することを指し、一緒に作業する働き方をコラボレーションワークといいます。社内の異なる部門同士や外部委託先と協力してひとつのプロジェクトに取り組むのも、コラボレーションワークの一種といえるでしょう。
今回はコラボレーションワークのメリットや注意点のほか、取り組む際のポイントなどを解説します。今後、コラボレーションワークに取り組む可能性のある企業や、現在取り組んでいるコラボレーションワークの効果をより高めたい企業の方は、ぜひ参考にしてください。
コラボレーションワークとは協働作業を指す言葉
コラボレーションワークとは、協働作業を指す言葉です。別の企業や立場の異なる人たちと協働する作業だけでなく、企業内の他部署との作業も含みます。
異業種の企業同士が協力してひとつのプロジェクトを推進したり、部門を超えて社内でひとつの仕事を成し遂げたりするようなケースがコラボレーションワークに該当すると捉えてください。
コラボレーションワークを行う 6 つのメリット
立場や分野の異なる相手と仕事をすることで、具体的にどのようなメリットを得られるのでしょうか。コラボレーションワークの主なメリットとして、次の 6 つが挙げられます。
作業効率・生産性の向上
立場や分野の異なる人同士が協働すれば、プロジェクト参加者の知識や経験を活かせます。あるプロジェクトに必要な知識やスキルを、未経験の会社や部署が一から身につけるよりも、すでにノウハウを持っている企業や部署の力を借りたほうが効率良く進められるでしょう。
プロジェクトには予算や時間に制約があるケースがほとんどです。作業効率や生産性を高め、予算や時間の制約の中でより優れた成果を上げられるのが、コラボレーションワークのメリットといえます。
売上の向上
異なるジャンルの企業や部門がコラボレーションすることによって、売上の向上を実現できる場合があります。
例えば、スポーツ用品ブランドと飲料メーカーがコラボレーションすれば、スポーツやフィットネスに関心の高い層を飲料の新たな顧客にできるでしょう。このように、コラボレーションによって、従来はターゲットから外れていた顧客層を取り込み、売上をより増強する効果をもたらすのです。
アイデアの発掘
立場が異なる人材がコラボレーションすると、これまでになかったアイデアがもたらされるケースは少なくありません。
例えば、営業担当者や販売担当者が企画会議に参加すれば、顧客の率直な反応や要望を企画に取り入れられます。これまで見落としていたニーズを拾い上げたり、従来とは異なる角度から企画を検討したりできるのです。結果的に、顧客の要望をより叶えられる商品の開発に至るケースもあるでしょう。
イノベーションの創出
分野の異なる人材がコラボレーションすれば、アイデアに化学反応が起きるケースもあります。本来は無関係と思われていた技術を組み合わせたり、まったく別の分野に応用したりすれば、革新的なアイデアが生まれる場合もあるのです。
現代社会においては「誰も見たことのないアイデア」を考案するのは困難とされていますが、異なる分野のアイデアや技術を掛け合わせれば、イノベーションを創出する余地はまだ十分に残されています。
新規顧客の獲得
コラボレーションワークによって創出されたアイデアが、これまでターゲットから外れていた新規顧客を獲得するきっかけになる場合もあります。
例えば、テクノロジーにあまり興味がなかった人でも、「ランニング中の心拍数や走った距離数が記録できるスマートウォッチ」であれば購入を検討する可能性があるでしょう。従来は購入を検討する可能性が低かった層へのアプローチにより、新規顧客を獲得するチャンスを得られるのは、コラボレーションワークのメリットといえます。
コストを負担し合うことで大規模なプロジェクトも実現可能
複数の企業や部門が協力して商品開発やプロモーションに取り組めば、各企業や各部門でコストを負担できます。これにより、単独の企業や単独の部門では成し遂げることが難しかった大規模なプロジェクトも実現可能となるため、開発した商品の認知度を高められるのです。
また、各社・各部門の知見を活かして費用対効果を高め、コストに対するリターンを最大化する効果も得られるでしょう。
コラボレーションワークによくある問題点
さまざまなメリットを得られるコラボレーションワークですが、取り組むにあたって発生しがちな問題点もいくつかあります。コラボレーションワークのよくある問題点を、あらかじめ把握しておきましょう。
人材不足
コラボレーションワークを成功へと導く要素のひとつに、人材が挙げられます。しかし、優れた知見や専門性を備えた人材が参加しなければ、コラボレーションワークは十分に効果を発揮できません。
自社だけではなく多方面から人材を獲得する必要があるため、従業員を採用する場合とは違った困難に見舞われがちです。求めるスキルや知識を持った人材をどのようにして確保するかは、コラボレーションワークに取り組むにあたって重要な課題のひとつとなるでしょう。
場所や時間の不足
企業や部署が単独で取り組むプロジェクトとは異なり、組織の壁を越えて協働するための場所と時間が不可欠です。特に社外の人材の場合、コミュニケーションをとるための手段が限られてしまう傾向があります。また、自社や所属部門だけの都合では動けないため、スケジュール調整が難航する事態に陥りがちです。コラボレーションワークに取り組むにあたって、場所や時間をどうやって調整・確保するのかは、十分に検討しておく必要があります。
従来の連絡手段では対応が難しい
従来は紙ベースの書類や対面・電話などの連絡手段で事足りていたとしても、立場の異なる相手とコラボレーションしていくには、ビジネスツールを活用したコミュニケーションやプロジェクト管理が不可欠です。 1 社や 1 部門で完結していた業務とは異なり、お互いの状況を把握し、情報を共有していくには、より密に連絡をとり合う必要があります。コラボレーションワークにおいては、ビジネスツールの活用が必須になると捉えてください。
コラボレーションワークを成功させる 5 つのポイント
コラボレーションワークを成功させるには、押さえておくべきポイントを十分に踏まえて取り組む必要があります。コラボレーションワークの効果を最大限に引き出すためにも、次の 5 つのポイントを意識しておきましょう。
プロジェクトの目的や目標を明確にする
コラボレーションワークで陥りがちな失敗として、コラボレーションそのものが目的化してしまうケースが挙げられます。
コラボレーションはあくまでも手段に過ぎません。立場の異なる企業や部門と協働する目的や成し遂げるべき目標を明確にしておくことが大切です。また、プロジェクトの目的や目標は、必ず関係者間で共有しておく必要があります。
アイデアを共有する場を設ける
コラボレーションワークは、協働することに意味があるため、お互いのアイデアを共有する場を設ける必要があります。オンライン・オフラインを問わず、それぞれがアイデアを持ち寄ってブラッシュアップする機会を設けましょう。
こうした場は、ブレーンストーミングを行う際にも役立ちます。コラボレーションワークといいながら、お互いが別々に作業を進めているような事態に陥らないためにも、アイデアを共有する場を意識的に設けることは重要なポイントです。
適切なコミュニケーションの手段を確立する
コラボレーションワークでは、参加メンバー間の連携も重要なポイントとなります。所属企業や部門によらずスムーズに連携を図れるよう、ビジネスチャットとしても知られる Slack のようなコミュニケーションツールや、プロジェクト管理ツールを導入・活用しましょう。
プロジェクトの進捗状況や課題の達成度は随時変化していくため、できるだけタイムラグが生じないコミュニケーション手段を確立するのも大切です。
正しいターゲット層を設定する
コラボレーションワークにおいて、特に異業種と協働していく際には、「方向性の統一」がカギを握ります。目指している方向性にずれがあると、ターゲット層にぶれが生じて、効果的な訴求がしにくくなってしまいます。あらかじめターゲット層の設定について双方でよく話し合い、共通認識を持っておくことが大切です。
ブランドイメージを具体的に持つ
コラボレーションワークによって、自社のブランドイメージにどのような影響をもたらしたいのかを明確にしておきます。ブランドイメージを一新したいのであれば、自社とは異なる業種とのコラボレーションも効果的なケースもあるでしょう。
一方、既存のブランドイメージを強化したいのであれば、自社と業種がかけ離れていない企業のほうが適しています。築きたいブランドイメージを具体的にしておけば、コラボレーションワークの成果をより高められるのです。
コラボレーションワークに効果的な Slack
コラボレーションワークに取り組むうえで、コミュニケーションをとるためのツールとして Slack の導入をおすすめします。ここでは、コラボレーションワークに Slack を活用することによって得られる効果について見ていきましょう。
さまざまなシチュエーションでコミュニケーションがとれる
Slack には多彩なコミュニケーション手段が用意されているため、さまざまなシチュエーションで円滑に情報交換・情報共有を図れます。一例として、次のような機能を活用すればコラボレーションワークがよりスムーズに進むでしょう。
社内だけでなく社外との連携も簡単
Slack 上でメンバーを追加することにより、社内外を問わず簡単に連携を図れます。例えば、プロジェクトに社外メンバーが参画しているようなケースでも、プロジェクト単位でグループを作成して情報共有が可能となるのです。もちろん、遠隔地とのコミュニケーションも問題なく図れるため、時間や場所の制約による影響を最小限にとどめられます。
高いセキュリティでファイル共有も安心
Slack のセキュリティはグローバルスタンダードのため、プロジェクト資料など外部漏洩に留意するべきファイルも安心して共有できます。コミュニケーションツールを新たに導入するにあたって、コンプライアンスやセキュリティガイドラインへの懸念を抱く事業者の方は少なくないでしょう。
Slack は ISO/IEC をはじめ、国際的なコンプライアンス監査および認証を取得済みですので、コンプライアンス要件を満たした安全な導入が可能です。
コラボレーションワークを推進してイノベーションの創出を
コラボレーションワークは、異なる企業や部門と協働することでイノベーションの創出につながる可能性のある取り組みです。従来にはなかった着想を得られるだけでなく、新たな顧客層を取り込めるポテンシャルを秘めています。
ぜひ今回ご紹介したポイントや注意点を参考に、コラボレーションワークに挑戦してみてください。コラボレーションワークの力が、ビジネスをさらなる高みへと押し上げてくれるのではないでしょうか。
よくある質問
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