職場における AI エージェントに関する Slack の最新レポートについての、統計、グラフ、絵文字リアクションのイメージ。

AI エージェントが働く人の生産性に革命を起こす

Slack の最新レポートから、AI エージェントがどのように職場を変革しているのか、そして企業が競争優位性を保つために、なぜデジタル労働力プラットフォームを導入する必要があるのかを解説します。

Slack チーム一同作成2025年4月21日

私たちは今、働き方の地殻変動の真っただ中にいます。人に代わって自律型の AI エージェントが情報を分析し、意思決定を行い、アクションを起こす――そんな仕事の未来が到来しようとしているからです。これによって、働く人の力は質・量ともに大きく向上するでしょう。Slack と Salesforce はそのようなビジョンを現実のものにしようとしています。

Slack の最新レポート『AI エージェントが無限の労働力を引き出す』では、職場における AI の導入とその影響に大きなシフトチェンジが起こっていることが明らかになりました。この調査は、生成 AI ツールの利用によって実際に生産性が向上し、人間による戦略的な仕事の時間が増えたかどうかを知るために、経営幹部から人事マネージャー、一般従業員まで 20,000 人以上のナレッジワーカーを対象に 15 の国・地域で実施されたものです。

そして、変革に取り組む企業に役立つ実用的なインサイトを明らかにするため、以下をはじめとする 10 社を超えるテック業界のリーダーに、AI を活用した労働力が向かう先を予測してもらいました。

  • IBM
  • Deloitte
  • Box
  • Writer
  • Canva
  • Rexera
  • MIMIT Health
  • Envato
  • ManTech
  • McLeod Cranes
  • ezCater
  • Plative
  • Straker

この調査で明確になったのは、未来の働き方は、人間とデジタル労働力のコラボレーションが中心になるだろうという展望です。汎用型の AI チャットボットやコパイロットの導入が頭打ちになっている一方、役割が定義された自律型のエージェントは、AI が登場した際に期待された生産性向上を実現しようとしています。この変革の価値を最大限に得るために、企業が投資すべきなのは、デジタル労働力を支え、AIの導入が遅れている従業員の学習時間を短縮させる「エージェントレイヤー」です。

この記事では、その重要ポイントについて解説します。また、ぜひレポートもダウンロードいただき、全体像をご確認ください。

「自律型エージェントをいち早く導入することで、生産性の観点でのメリットが得られるだけでなく、優秀な人材を引きつけるという面でも優位に立てるはずです」

Deloitte、AI for Human Capital LeaderGreg Vert 氏

レポートで明らかになった、エージェントに関する重要ポイント

役割が明確に定義された自律型エージェントは、AI に期待される生産性向上をすでに実現しつつある。

具体的な役割と、安全性を確保するガードレールが与えられれば、AI エージェントはデータを分析し、意思決定を行い、ユーザーに代わってアクションを起こせます。今回の調査によると、エージェントを仕事で利用している人は、仕事が「非常に」生産的であると感じる割合が 72% 高くなっており、ほかの人よりも創造的な仕事やスキル構築にかける時間が長くなっています。エージェントがさらに普及し、さらに信頼されるようになれば、働く人は時間をもっと節約して、価値のある戦略的な仕事に集中できるようになるでしょう。

Deloitte の AI for Human Capital Leader を務める Greg Vert 氏は、この変革によって競争優位性が高まると考えています。「自律型エージェントをいち早く導入することで、生産性の観点でのメリットが得られるだけでなく、優秀な人材を引きつけるという面でも優位に立てるはずです。優れたクリエイターやエンジニア、研究者は、AI エージェントによって魅力的で充実した仕事に集中でき、自身のウェルビーイングも高めてくれる、バランスの取れた組織を求めるようになるでしょう」

チャットボットやコパイロットのような汎用型のソリューションは、その普及と効果の両面で人々の期待を下回っているという状況のなか、満を持して AI エージェントが登場してきた。

チャットボットやコパイロットのような汎用型の AI ツールは、当初こそ急激な盛り上がりを見せたものの、その利用は鈍化しています。Slack の調査でも、AI の早期導入者の関心は明らかに失速しています。まさにGartner 社が提唱した「ハイプサイクル」のとおりになっているのが現状です。

実際、働く人の多くが手作業によるプロセスに逆戻りしつつあります。信頼性の欠如やトレーニングの不足、不明確なユースケースが、AI の利用を妨げているからです。「AI は最初に騒がれすぎたのかもしれません。その結果、逆に多くの人が AI の長期的な効果を過小評価するようになってしまいました」と、IBM で Head of GTM Analytics and Engineering を務める Michael Peeler 氏は語ります。「今やるべきことは、すぐにでも AI で実験を始められる環境を整えることです」

専門特化型で、プロセスを説明できる、信頼性の高い AI エージェントと従業員が協働して、さまざまな実験を行えるようにする――企業がこの課題に先を見越して取り組むためには、そのような環境を整えることが重要だということです。

AI の導入が遅れていた従業員の学習時間を短縮するようなデジタル労働力プラットフォームに、企業は投資する必要がある。

どの組織も手元のリソース以上の仕事を抱え、それがタスク処理の遅れや非効率、顧客対応の質の低下を招いています。そこで多くのチームは AI に助けを求めましたが、今ではお決まりの回答を返すソリューションでは埒が明かないと考えるようになっています。チャットボットやコパイロットのような従来型のソリューションは、「求職者に対してパーソナライズされた案内をする」といった複雑な対応を、正確で信頼できる方法で行うのは困難です。もちろん自律的にアクションを起こすこともできません。

今、組織に求められるのは、自律型の AI エージェントでデジタル労働力を供給できるよう設計された、新しいタイプのプラットフォームです。そこでは自律型の AI エージェントが、データを活用して推論を行い、自社の業務フローのなかでチームに代わってアクションを起こしてくれます。

AI エージェントを利用していない人は、利用している人に比べて、管理業務に費やす時間が 40% 近く多くなっています。エージェントを業務フローに組み込めば、新しいスキルの習得や、よりやりがいのある仕事への移行に時間を使えるようになります。その結果、仕事の満足度が向上し、キャリアの成長速度も上がるでしょう。

従業員が AI を使いやすい環境を整備しない企業は、競争についていくのがますます難しくなり、やがて市場での地位や成長の可能性を失う可能性があります。「従業員が日々の仕事のなかで AI を利用できるようにするためのトレーニングや支援にいち早く投資する企業は、それが収益に影響を与えることにすぐに気づくでしょう」と、Deloitte で AI for Workforce Leader を務める Carissa Kilgour 氏は述べます。

リーダーがデジタル労働力を効果的に導入するには

この新しい時代の波に乗るため、企業は AI を職場にシームレスに導入するための戦略に投資する必要があります。まずは、使っているツールへの理解と信頼を深めてもらえるよう従業員を支援することです。

「(エージェントに対して)的確な質問ができることや、エージェントの管理方法を理解することが、今後不可欠なスキルになっていくでしょう」と、ezCater で Senior Manager of Digital Workspace and AI Strategy を務める Mark Christianson 氏は話します。「AI エージェントによって、まったく新しい労働力が生まれます。誰もが AI エージェントというバーチャルスタッフのマネージャーになるのです。そのため、プロンプトをうまく操れる人が、今後大きな成功を手にすることになるでしょう」

リーダーは、安全な AI エージェントを用意して、従業員が前向きに実験できるよう後押しする必要があります。「従業員には、仕事の種類ごとにツールを使い分ける必要があることを理解してほしいと考えています」と話すのは Canva で Senior System Engineer を務める Samantha Garrett 氏です。「重要なのは、チームメンバーが創造性を発揮しながら、実際にツールを使って学べる環境を整えることです。そこからイノベーションが生まれていくはずです」

エージェントレイヤーを導入して、タスク特化型のエージェントを直感的に利用できるようにすれば、これまで活用をためらっていたユーザーのハードルも下がります。

「誰もが AI エージェントというバーチャルスタッフのマネージャーになるのです。そのため、プロンプトをうまく操れる人が、今後大きな成功を手にすることになるでしょう」

ezCaterSenior Manager of Digital Workspace & AI StrategyMark Christianson 氏

Slack の Agentforce が AI エージェントの導入に最適である理由

会話型のプラットフォームである Slack は、ビジネス基本システムとして、AI エージェントを最も自然に導入できる場所です。エージェントはそこで、検索やアクション、人間とのコラボレーションを行えます。なかでも Slack でエージェントを利用するのに最適な方法が、Agentforce です。Salesforce のエージェントレイヤーである Agentforce により、信頼できる自律型のエージェントを誰もが構築・カスタマイズでき、顧客や従業員を 24 時間支援してくれる頼もしい存在が得られます。

Agentforce が効果的なのは、Data Cloud や Einstein Trust Layer、Salesforce プラットフォーム、Customer 360 アプリ、そして Slack のエコシステムと緊密に連携できるからです。つまり、Agentforce は自社内のさまざまなデータにアクセスして、論理的に判断し、アクションを起こすことができます。

Agentforce は、データおよびメタデータ主導型のプラットフォームにおいて、比類のない信頼性と拡張性、エージェントによる先を見越したアクションを提供し、継続的なイノベーションを導きます。Agentforce によって正確性と関連性の新しい基準を確立できることで、生産性や顧客満足度をかつてないレベルに押し上げ、あらゆる業務フローに AI をシームレスに取り入れて、カスタマージャーニーを根底から革新できるのです。

「Slack という単一の会話型インターフェイスを通じて、人間と AI の両方とやり取りできます」

BoxCEOAaron Levie 氏

Slack で Agentforce を使うことで、企業は従業員による社内データ、エンタープライズアプリ、自動化ワークフロー、エージェントの利用を、1 か所で管理できるようになります。Box のような企業では、この統合によって従業員の働き方がすでに変化し始めています。Box で CEO を務める Aaron Levie 氏はこう話します。「Slack という単一の会話型インターフェイスを通じて、人間と AI の両方とやり取りできます。『エージェントが仕事をしてくれる』という私たちが何十年も夢見てきたことを、今まさに目の当たりにしようとしています」

競争力を維持するためには、どのような組織も新しい「労働力」を一元的に受け入れるためのデジタルホームが必要になります。働く人、エージェント、データが分散している状態では、企業はその潜在力を最大限に活用できません。実際、働く人は 1 日で平均 10 回以上アプリの切り替えを行っており、集中力を取り戻すために 100 分間を費やしています。仕事に必要なものが集約され、誰もがそれにアクセスできるようになれば、より効率的になるでしょう。だからこそ企業にとって、従業員とエージェントを 1 つのプラットフォームに集めることが重要なのです。それを可能にするのが Slack です。

また、エージェントを導入しようとする企業にとって、安全性は最優先課題です。Slack は最高レベルの安全性と効果を提供するビジネスの基本システムであり、Agentforce は信頼と安全性に関する厳格な基準に沿って構築されています。Agentforce とのすべてのインタラクションの背後で、Einstein Trust Layer がデータのプライバシーと安全性を守り、応答の安全性と正確性を高めています。

ぜひレポート全文をダウンロードいただき、世界中の働く人々が直面する課題と、Slack による解決方法を詳しくご覧ください。エージェント時代をともに歩んでいきましょう!

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    うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。