社内コミュニケーション改善のために各自が今すぐできること
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社内コミュニケーションを活性化するには?今すぐ試せる改善方法

社内コミュニケーションを適切に行うことは、企業の発展に欠かせません。テレワークも含めた社内コミュニケーションの構築について、その方法と改善点を解説します。

Slack チーム一同作成2022年11月30日イラスト: Wenting Li

従業員全員の参加が求められるような会議では、メモをとったり質問をしたりなどして、積極的に会議に参加している人もいれば、会議に集中していない人もいます。会議の内容が毎日の業務に関係ないことであれば、集中しづらいかもしれません。しかし、このような状況を放置しておくと、いずれ社内コミュニケーションが破綻してしまうおそれがあります。

 

社内コミュニケーションとは、会社全体のアナウンスから同僚間の会話まで、組織内で生じる仕事関連のコミュニケーション全般を指します。社内コミュニケーションを個人や部門の責任ではなく、会社全体の戦略だと考えることは、組織が構造的な問題点に対処し、信頼や透明性、結束の文化を築くのに役立つでしょう。

ここでは、企業は社内コミュニケーションをどのように確立していくべきなのか、その方法や改善点について解説します。

強力な社内コミュニケーション戦略はリーダーシップから

人事部や管理職は、メンバーと日常的にコミュニケーションをとっているかもしれませんが、メンバーが期待するのは、リーダーシップとの双方向のコミュニケーションです。全社会議や社内メルマガは情報を伝えるためのいい方法ですが、これだけでは双方向のコミュニケーションとはいえません。

「近づきやすさ」「認知度」「透明性」が、適切な社内コミュニケーションを実現するためのキーワードとなります。まずは、理想的な社内コミュニケーションを確立するうえで、考慮したいポイントをご紹介します。

主要なアナウンスはどこよりも先に自社で発信する

企業の合併やリーダーシップの変更など、自社の重要な発表事項について、メンバーが最初に知ったのが外部のソース(ニュースやソーシャルメディアなど)だったというのは、絶対に避けるべき状況です。

そのためには、自社で大規模な変更が行われる前にコミュニケーション計画を立てることで、メンバーの信頼を失わず、企業への支持も上がると考えられます。 Slack が 2018 年に行った従業員のエンゲージメントと生産性に関する調査「 Future of Work Study 」では、ナレッジワーカー(知的労働者)のほとんどが透明性を重視していることがわかりました。また、働いている人の 80% は、リーダーが組織内で決定を下す方法をもっと詳しく知りたいと思っていることも明らかになりました。

メルマガに個人的な要素を加える

メルマガなどで、自社の状況を共有するときは、略語や専門用語を最小限に抑え、パッと見て理解できるようにすることが大切です。また、共有する内容に、経営上層部の個人的な要素を入れることもおすすめします。

それにより、従業員は上層部にいる人たちに親しみがわき、一層、企業に対する愛着を感じられるでしょう。

ナレッジマネジメントシステムを改善する

チームが良い仕事をするためには、必要な情報を必要なときにスムーズに見つけ出せることが重要です。

参照したい文書や議事録がどこのフォルダにあるかわからないままでは、資料を探すために時間がかかり、生産性が下がります。

情報へのアクセスや共有が組織内で課題になっているなら、現在のナレッジマネジメントシステムがうまく機能しているか再検討してください。

マネージャーはいつでもコミュニケーションがとれるようにしておく

マネージャーやリーダーであれば、チームのワークフローをよく把握し、チームの声を代弁できる最適なポジションにいるといえます。だからこそ、マネージャーやリーダーという立場にある人は、いつでもメンバーとコミュニケーションがとれるようにしておく必要があるのです。

メンバーが業務に際して、何かしらの不安や疑問を感じた際に、リーダーとすぐにコミュニケーションがとれれば、無駄な時間を過ごすことなく業務に集中しやすくなります。また、すぐにコミュニケーションがとれることで、メンバーは自分が上層部から尊重されていると感じ、組織に対して長期的に貢献していきたいと感じられるでしょう。そのために実践したい方法についてご説明します。

定期的に 1 対 1 で話し合う

定期的にメンバーと 1 対 1で話し合うことで、メンバーから誠実なフィードバックを得ることができます。もし、メンバーの業務がスムーズに進んでいなければ、その障害となっていることを素早く特定し、解消することで業務の効率が向上します。

また、こうした機会を継続的に持つことは、特に内向的なメンバーとの信頼を築くために重要です。自分から積極的に周囲とコミュニケーションをとることを苦手としていても、 1 対 1 であれば話がしやすくなるでしょう。

会議を戦略的に計画する

会議は時に、必要以上に時間がかかり、それが生産性を下げる一因となることもあります。しかし、しっかり話し合うべき重要事項がある場合など、顔と顔を合わせて会議をすることがベストな場合もあります。

そこで、会議をする前に、スケジュールどおりに進めるための議題を設定して共有し、参加者が事前に準備できるよう必要な情報を提供することで、必要最低限の時間で会議を終わらせるようにしましょう。会議の後は、やるべきことや議題を含む議事録をメッセージとして送信するなどして、フォローアップするのもおすすめです。

アイデアを提案しやすくする

Slack が 2018 年にサンフランシスコで開催したカンファレンスで、ピクサー・アニメーション・スタジオの共同設立者であるエド・キャットマルが、スタジオの成功が拡大するにつれて気になる傾向が生じたと語っています。それは、メンバーがアイデアを提案することを恐れるようになったということです。この問題についてキャットマルは、スタジオが設定した高い水準と、複雑な縦社会に起因すると考えました。

彼は、会社でのブレインストーミング会議から権力構造を取り除くことで、あらゆるレベルのチームメンバーがもっと自由にアイデアを言えるようにしました。誰でも自由にアイデアを共有する機会を与えることで、心理的安全性を高めてメンバーの視点を大切にしていることを示せるだけでなく、さらに次のヒット作を生み出すきっかけにさえなるでしょう。

優れた仕事を評価する

リーダーは、ポジティブなフィードバックを出し惜しみするべきではありません。共有したドキュメントやデジタルハブ上で褒め言葉を伝えると、メンバーは特に高く評価されたと感じるものです。

オープンな場でメンバーが褒められているのを見れば、ほかのメンバーにとっても励みになります。

オンライン上で業務を行う場合の社内コミュニケーション

政府の働き方改革や世界情勢もあり、近年はテレワーク(リモートワーク)や時短勤務など、働き方のバリエーションが増えてきています。特にテレワークは、直接顔を合わせることなく、すべてオンラインでのやりとりになるため、社内コミュニケーションの構築は難しいと考える人もいるかもしれません。

そこで、オンライン上で業務を行う場合に、どのように社内コミュニケーションを確立していけばいいのか、その方法についてご説明します。

離れていてもチーム全員で同じ全体像を共有する

「テレワークでほかのメンバーが何をしているかわからない」という状況を打開してくれるのが、プロジェクト管理ツールなどのビジネスツールです。これらのツールを使うと、プロジェクトの進行フェーズや、必要なタスクを簡単に見える化できます。

各タスクの担当者や締め切りも一目瞭然で、リーダーは離れていてもメンバーの進捗を簡単に確認でき、職場コミュニケーションが一気にスムーズになります。

そのためにも、プロジェクトに関連する進捗共有は管理ツールのページ上で行うと決め、各自が仕事を進めるたびに情報を更新するようにルールを作ることが大切です。メンバーはそのページを見るだけで、現状を把握できるようになります。

さらに、使っているツールをすべて 1 つのプラットフォームに連携させておけば、全プロジェクトの進捗が 1 ヵ所でわかるようになります。プロジェクトの全体像を把握するために、メールや複数のツールを行き来する必要はなくなるでしょう。チーム全員がワンストップで、常に同じ最新情報を確認できるようになるのです。

オンライン上の「職場のやりとり」をオープンにする

オンラインでのメンバー同士のやりとりをできるだけオープンにすることも、新しい職場コミュニケーションをスムーズにするためにおすすめの方法です。

オフィスでは周囲の話が聞こえてくることで、自然と「あのプロジェクトが順調に進んでいるな」「あの作業がひと段落したみたい」と状況を把握できる部分もあるのではないでしょうか。

このような何気ないやりとりは、オンラインでも可能です。会話をオープンにしておけば、チームの状況を簡単に把握できるようになるからです。また、自分に関わるプロジェクトの話題だけでなく、チームのほかのメンバーが担当していることや、他部門の話題を知ることもできます。直接関わることがないメンバーにも業務の状況を簡単に共有できることで、メンバーがタイムリーに協力し合ったり、予想外の社内連携のきっかけを生んだりすることもできるかもしれません。

なお、テキストベースでやりとりすることで、口頭よりも確かな情報をいつでも確認でき、効率の良い情報共有が可能になります。さらに、過去のやりとりなどの情報を検索できるツールを使えば、みずから積極的に調べ物をすることもできるようになります。

非同期的なコミュニケーションで無理なくつながる

新しい働き方でメンバーが別々の場所にいると「気軽な相談や報告ができなくなる」と感じる人も多く、それも不便さを感じる原因のひとつです。

オンラインの場でスムーズにコミュニケーションをするには、テキストベースの非同期的なやりとりがおすすめ。テキストで質問や相談、報告を投げかけておけば、相手は自分が都合のいいタイミングで返信できます。送る側にとっては、内容をテキストで残すことで考えを簡潔に伝えることができますし、受け取る側も無理のないタイミングで返信できるため、効率良く仕事を進められるでしょう。

このような非同期的なやりとりには、メールよりもトピックごとに会話を分けられるコミュニケーションツールの活用が有効です。メールでは、返信を重ねるうちにタイトルと内容が一致しなくなって文脈が把握しづらくなります。しかし、トピックごとに会話を整理できるツールなら、何の話題か確認してから会話に参加できるうえ、どのような文脈を踏まえて自分に質問が投げかけられているのか簡単に把握できます。さらに、特に伝えたい相手をタグ付けすれば、参加人数の多いトピックでも、すぐにメッセージを確認できるでしょう。

非同期的なつながりをさらにスムーズに進めるには、コミュニケーションツール上で各自のステータスを表示しておくと便利です。ステータス欄に「会議中です」「作業に集中しています」などと記入しアップデートしておけば、連絡がとりづらい場合でも相手が状況を理解しやすくなります。

雑談を始めやすい環境を作る

仕事以外の気軽な会話が減ってしまうことも、別々の場所で働くことでストレスを感じる理由のひとつです。オフィスで顔を合わせることがなくなったことで、話したい気持ちはあってもなかなかきっかけがつかめないと感じているようです。

そこでおすすめしたいのが、オンラインの職場コミュニケーションでも雑談専用の場を設けること。リーダーが積極的にコミュニケーションを始め、例えば「最近の朝のルーティンは?」などと気軽な質問を投げかけたり、リレー形式で全員が自然に回答できるようにしたり、仕事以外の話題を促したりすることで雑談を始めやすい環境を作ることができます。

また、プロジェクトの終了時や良い結果を収められたときなど、無理のない頻度でビデオ会議ツールを使ってコミュニケーションをとるのもひとつの方法です。「ビデオ会議疲れ」にならないよう、頻度に配慮しながら、お互いの顔を見ながらコミュニケーションできる機会を効果的に設けるといいでしょう。

オンラインコミュニケーションに合わせた考え方のアップデートとツールの活用で、オンラインの「新しい職場コミュニケーション」はスムーズになるはずです。従来の職場コミュニケーションに縛られていないかを見直しながら、改善点を具体化して変化を取り入れていくことが大切です。

誰もが透明性の高い情報共有文化づくりに貢献できる

どのような企業でも透明性が高いことは、対外的な評価のひとつであるといえます。最後に、透明性の高い情報共有文化づくりに役立つ方法をご紹介します。

うまくいっているものとそうでないものについて正直に言う

メンバーには、自分の仕事について上司に正直な気持ちを伝える権利があります。業務は順調に進んでいるのか、もしくは何かしらの障害が発生しているのか、正直に話すことが大切です。

ツールで進捗を確認できたとしても、業務に携わる本人が直接報告することで、チーム内の透明性が保たれます。

専門知識を共有する

自分のスキルや専門知識は、進んで同僚に共有していくべきです。社内ブログ、メルマガ、ランチミーティング、デジタルハブなど、共有できる場は多くあります。知識の共有によって、自分自身がプロとして成長できるのはもちろん、自分のチームを強化して職場環境をよりよくしていくこともできるでしょう。

チームやコミュニティの一員であることを大切にしている人は少なくありませんし、それは、エンゲージメントにもつながります。情報を共有すれば、部門の垣根を越えてつながり、結束力を高めることができるのです。

社内コミュニケーションの改善に役立つ Slack

社内コミュニケーションの改善には、ビジネスツールの活用が有効です。コミュニケーションツールの Slack であれば、社内コミュニケーションの改善に役立つでしょう。 Slack を活用するメリットをご紹介します。

社員の勤務状況に応じた方法でコミュニケーションできる

Slack は、複数人で情報共有ができるグループチャット、 1 対 1 でやりとりができるダイレクトメッセージはもちろんのこと、音声でやりとりできるハドルミーティングや顔を見ながら話せるビデオ会議といった機能を備えています。

テレワークを含め、社員の勤務状況に応じてコミュニケーションの方法を選択できるため、適切なタイミングでスムーズな情報共有が可能です。

各種外部サービスと連携できる

Slack は、ビジネスシーンで使うことを想定して開発されています。そのため、TrelloAsana のようなプロジェクト管理ツールをはじめ、さまざまな外部サービスと連携することが可能です。ビジネスツールと連携させることで、タスク管理やスケジュール管理はもちろん、生産性向上において重要である業務プロセスの可視化も可能です。 Slack を複数のビジネスツールのプラットフォームとして使うことで、ほかのツールをいちいち立ち上げる必要がないため、業務効率も向上します。

セキュリティが高い

さまざまなツールと連携させることができ、コミュニケーションを活性化できても、セキュリティレベルが低いツールを業務で使うことはできません。

その点、 Slack のセキュリティはグローバルスタンダードです。特定の業界における規制やセキュリティ基準も満たしているため、厳格なコンプライアンス要件が求められる業界においても導入できます。

情報漏洩やデータ紛失の不安を最小限に抑えられることは、デジタルプラットフォームとして必要最低限の条件といえるでしょう。

社内コミュニケーションの改善は一人ひとりができること

社内コミュニケーションとは、人事部やコミュニケーション部門の責任だと考えられがちです。しかし、実際は、企業にいる誰もが果たすべき役割を持っています。一人ひとりが情報を共有し、互いにコミュニケーションをとり合うことで、適切な社内コミュニケーションを作ることができます。

そして、適切な社内コミュニケーションは、職場での信頼関係や、お互いを尊重し合う企業文化の形成を作ることができるでしょう。

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ご意見ありがとうございました!

うーん、システムがなにか不具合を起こしてるみたいです。後でもう一度お試しください。

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