市場環境の変化に伴う働き方改革や業務効率化の対策として、コラボレーションツールが注目を集めています。多様な働き方を実現する上で、組織における共同作業をより良くすることは重要なことです。
ここでは、共同作業を円滑にするコラボレーションツールの役割について解説し、その導入のメリットと組織改革のヒントについて解説します。
コラボレーションツールが注目される背景
「少子高齢化に伴う生産年齢人口の減少」や「育児や介護との両立などといった、働き手のニーズの多様化」など、働き方を取り巻く環境は大きく変化しつつあります。この状況を踏まえ、政府も「働き方改革」を推進し、現在、多くの企業が改革に向けて取り組み始めています。
リモートワーク(テレワーク)やフレックスタイム制度、時短勤務制度などの導入はもちろん、就業機会の拡大のために環境を整備し、働き手が多様な働き方を選択できるようにする。このイノベーションを促進するための技術を、積極的に採用する動きが活発化しています。
このような背景から、柔軟かつ効率的なコミュニケーションを実現するテクノロジーとして、コラボレーションツールの導入に注目が集まっているのです。
コラボレーションツールが求められる理由
コラボレーションツールは、簡単にいえば「組織・チーム内のコミュニケーションや情報共有を楽にするツール」のことです。続いては、コラボレーションツールが求められる理由をいくつかご紹介しましょう。
組織内におけるコミュニケーションの重要性の高まり
日本では、労働者を取り巻く環境が目まぐるしく変化しています。新しい働き方をより良いものにするには、業務の無駄をなくして効率化させ、誰もが働きやすい環境を構築することが重要です。
そして、業務効率向上には、円滑なコミュニケーションの仕組みが必要不可欠です。この仕組みを支えるものとして、コラボレーションツールの活用が注目を集めています。
働き方改革による業務効率化の必要性の高まり
政府主導で推進されている働き方改革を実現するには、これまでの「オフィスに全社員が集まって仕事をする」というワークスタイルとは違った環境を想定した、より良いコミュニケーション方法が必要です。
コラボレーションツールは、多様な働き方を実現する新たな手段としてクローズアップされています。
チームの共同作業を円滑にするコラボレーションツールの機能
Slack や Zoom などのコラボレーションツールには、社内の共同作業(コラボレーション)を円滑にする、便利な機能が搭載されています。代表的な 3 つの機能を詳しく紹介しましょう。
チャット機能
Slack などのコラボレーションツールには、チーム内でのコミュニケーションに使う「グループチャット」、グループチャット内で特定の相手に話しかける「メンション」、 1 対 1 でのコミュニケーションに特化した「ダイレクトメッセージ」といった機能があります。
一方、 Zoom のようなビデオ会議ツールでは、複数人でのビデオ会議はもちろん、カメラオフによる音声通話機能、会議中のチャット機能、会議の録画機能など、ウェブ会議に関する多彩な機能があり、異なる拠点間でもリアル会議に近いダイレクトな意見交換が可能です。
ファイル共有機能
ファイル共有機能も、コラボレーションツールの代表的な機能のひとつです。 Slack などのコミュニケーションツール、 Zoom に代表されるビデオ会議ツールともに、ファイルの共有機能が搭載されています。会議中に資料を画面共有したり、参加メンバーに資料を送信したりできることから、会議や業務連絡をよりスムーズにする機能だといえるでしょう。
また、コラボレーションツールはビジネス目的の利用を想定しており、高度なプライバシー保護やセキュリティが担保されているため、機密文書などのビジネス資料を共有する際も安心です。
管理機能
コラボレーションツールの中には、外部のプロジェクト管理ツールやタスク管理ツールと連携する機能があります。
例えば Slack では、 Trello のような無料のタスク管理ツールや、 Asana のようなプロジェクト管理ツールと組み合わせて、業務フローを一元化できます。このように、外部のサービスと連携して使うと、組織内の共同作業の効率を上げることができるのです。
コラボレーションツールのメリット
コラボレーションツールの導入は、情報共有スピードの向上や業務の効率化といった点でも有益です。ここでは、コラボレーションツールを導入するメリットについて、具体的に見ていきましょう。
コミュニケーションの促進
コラボレーションツールなら、プロジェクト内容や状況に応じて、ビデオ会議、チャット、メッセージなどから適切な方法を選択できるため、コミュニケーションが活性化します。メールと比べると、用件のみのクイックなやりとりが可能です。
また、スレッドを用いて議題を管理すれば、過去のやりとりを探しやすくなるというメリットも。スムーズな意見交換や情報共有、検索性などが、メールとの差別化のポイントだといえます。
管理性の向上
コラボレーションツールには、プロジェクト管理機能やタスク管理機能のほか、外部のプロジェクト管理ツールとの連携機能を持ったものもあります。これらのコラボレーションツールを導入することで、別々のツールで管理していた業務を集約してチェックできるため、業務全体の管理性向上が期待できます。
特に、複数のメンバーが集まって業務にあたるプロジェクトの場合、プロジェクトにまつわるさまざまなタスク管理を一元化してくれるツールは、強力な味方となるでしょう。
業務の効率化と無駄の削減
コラボレーションツールの導入でチームの共同作業の効率が向上すれば、製品やサービスの品質の向上が期待できます。
また、コラボレーションツールの活用は、メールや電話といった旧来型のコミュニケーションの良さを継承しつつ、よりスピーディーなコミュニケーションを可能にするため、時間的な無駄を減らす効果が期待できます。
場所を問わない働き方の実現
IoT の進展で登場したコラボレーションツールは、リモートワークやフレックスタイム制度など、多様な働き方を実現するうえで大きな役割を果たしています。このことからも、コラボレーションツールは、現代の働き方を具現化するための、“時代が求める道具”だといえるでしょう。
業務効率を高めるために Slack と連携したいツール
Slack は、 Google カレンダーや Twitter のような一般的なツールから、専門性の高いツールまで、さまざまなツールと連携させることができます。
ごく一部ですが、 Slack と連携させることで業務効率の向上に役立つビジネスツールをご紹介します。
GitHub
GitHub は、プロジェクトのコラボレーションとチーム管理において欠かせない開発プラットフォームです。例えば、特定のアクティビティを登録することで、さまざまなプロジェクトの最新情報を入手できます。各種セキュリティやアクセスを制御することにより、プロジェクト全体を保護し信頼性も確保します。
Jira
Jira は、プロジェクト管理や課題・バグの追跡に役立つツールです。開発チームにとって優れたコラボレーションツールであるだけでなく、部門間プロジェクトやリクエストにも役立ちます。
タスクやストーリー、リクエストに関して定期的な通知を受け取ることができ、ステータスや課題の種類、優先度、担当者などを確認することができます。また、チームやプロジェクトに合わせてカスタマイズし、効率を高めることが可能です。
Backlog
Backlog は、プロジェクト管理ツールです。チームメンバーが新しい課題を作成すると、アプリがその課題の種類、優先度、担当者、カテゴリ、期限などの情報を通知します。
ASANA
ASANA は、プロジェクトを一元管理できるワークマネジメントツールです。プロジェクトの内容や進捗、現在の状況といったプロジェクトの進行において、共有すべきことを関係者の全員がリアルタイムに把握することができます。
Trello
Trello とは、タスクをカード(かんばん方式)で視覚的に管理できる業務管理ツールです。タスクを付箋に書き出すようなイメージでタスクを管理できます。さらに、その付箋をホワイトボードに貼りつけるような感覚で、ドラッグ&ドロップで移動させることも可能です。
ボーダレスな組織づくりに、コラボレーションツールの導入を
組織内で作業を行ううえでの連携性を高め、多様化する働き方をサポートするコラボレーションツールは今後、より重要性が高まっていくことが予想されます。
チーム連携や生産性などに課題を感じているのであれば、コラボレーションツールの導入を検討してみるのもひとつの方法です。
コミュニケーションツールである Slack なら、多くの人が使っている SNS ツールから、専門性が求められるビジネスツールまで、さまざまなツールと連携させることができるため、業務効率の向上に貢献してくれるでしょう。
よくある質問
HOME > Slack 日本語ブログTOP > コラボレーション > コラボレーションツールとは?便利な機能やメリットを紹介