まとめ :
- AI エージェントに対応した Work OS(ビジネスの基本システム)である Slack に、AI 機能と検索機能がネイティブに組み込まれることで、仕事の流れの中での AI 利用がこれまで以上に便利になります。
- エンタープライズ検索コネクタ、文章作成サポート、メッセージの説明といった新機能により、業務のスピーディーな遂行やチームでの認識の共有が進み、重要な仕事にさらに集中できるようになります。
AI が登場したことで、仕事は簡単になるはずでした。でも往々にして、手順が増える結果になっていないでしょうか。これをコピーして、ここにペーストして、タブを切り替えて……そうしてようやく得られた回答はなんだか的外れだったり……。こんなふうに、仕事をスピードアップさせるどころか、邪魔してしまっていることもあるでしょう。
Slack は、AI はユーザーの皆さまの裏側で働くもの、つまり、使うのに労力を必要としないシームレスなものにすべきだと考えています。そこで私たちは、10 を超える強力な AI 機能を Slack のエクスペリエンスに直接組み込もうとしています。その 1 つが、接続されたすべてのアプリから、あらゆる情報を即座に発見できるエンタープライズグレードの検索機能です。
現在、60% の組織が生成 AI を利用しています。しかし、その大半が、期待される生産性の向上をいまだに実現できていません。私たちは、メッセージやドキュメント、検索といった、今仕事を進めているその場所に AI を組み込むことで、こうした状況を変えていきたいと思っています。チームの実際の仕事の進め方に合わせて設計された、直感的で安全な AI 機能を導入していきます。
以下では、チームが重要な情報を発見し、明確かつスピーディーに仕事を進めていくうえで、 Slack の AI がどのように活躍するかを紹介していきます。
あらゆる情報が見つかる「エンタープライズ検索」
情報を探すのに苦労していては、仕事は円滑に進みません。しかしながら、デスクワーカーは、情報を検索したり、過去に共有されたリンクについて尋ねたりといった、価値の低い繰り返しのタスクに業務時間の 41% を費やしています。
Slack のエンタープライズ検索では、自分の言葉で質問すると、組織のナレッジベースの情報にもとづいた回答が即座に得られます。会話やファイル(PDF や画像も含む)のほか、Google ドライブ、Microsoft Teams、Confluence Cloud など、接続されたアプリケーションのデータも検索対象になります。エンタープライズ検索により、Slack から離れることなく、分散したデータから実用的なインサイトを引き出して、より多くの情報にもとづいた意思決定を迅速に行えるようになります。
「会社の規模が大きくなるにつれて、社内のナレッジが複数ソースに分散し、情報にアクセスしづらくなっていました。それが今では、Slack のエンタープライズ検索を使って自社のビジネス全体を把握できるようになっています。会話形式で質問するだけで、信頼できる回答とともに有益な背景情報も得られます」
ワークフローの自動化と文章作成支援で、仕事をさらに先へ
こんな状況を想像してみてください。今 Slack 上でプランニングに関するセッションが終わったところです。そこではアイデアが出され、意思決定が行われ、次のステップが示されました。ところが、ふいに経営幹部からプロジェクトの最新情報を求められたことで、流れが止まってしまいます。どのメンバーにも、過去のメッセージをじっくり読み返し、情報を抜き出し、それをまとめて共有するだけの時間はありません……。
まもなくリリース* : AI 文章作成支援が canvas に組み込まれます。Slack 上のあらゆる会話をもとに、AI が即座に重要ポイントを要約し、実施項目を抽出して、草案を生成してくれます。
フォーマルからカジュアルまで、希望のトーンに合わせてコンテンツを書き直してもらうことも可能。書式を変更したり、重要なアイデアを整理したり、次のステップを目立たせたりすることもできます。また、先の例のようなセッションをハドルミーティングで行えば、AI に議事録を自動作成してもらえます。決定事項や次のステップが抽出されるほか、全体の文字起こしも提供されます。これにより、チームはミーティングに集中でき、その後の情報共有も簡単になります。
Slack の canvas で、AI 文章作成支援を次のように活用できます。
- Slack のスレッドを要約して、それをもとにプロジェクトの概要を下書き
- ブレインストーミングのセッション後に、実施項目を生成・割り当て
- 下書き状態の議事録を整理し、構造化された情報に変換
- 既存のチャンネルやメッセージ、ドキュメントから、FAQ やオンボーディングガイドを作成
背景情報を要約して、優先順位をつけ、重要な仕事にフォーカス
Slack で交わされるメッセージのなかで、見慣れない専門用語に出くわしたことはありませんか。自分で意味を調べたり、質問しようかと迷ったりしている間にも、仕事の時間はどんどん過ぎていく……。こんな場面にも Slack の AI が役立ちます。
まもなくリリース* : 任意のメッセージにカーソルを置くと、Slack の AI がその内容の簡単な説明を表示する機能が登場します。そのワークスペース特有の語彙や会話の履歴をもとに、プロジェクトや社内ツールの名前、チームで使われる略語などの説明が提供されます。
新しいチームに加わったときや、部署を越えて共同作業するとき、週のはじめにやり取りしたスレッドを再確認したい場合などにも、内容や状況を即座に把握できるこの機能により、自信をもって仕事を進められます。
定義さえわかれば、すべてがクリアになるわけではありません。要点を押さえることが重要です。AI によるチャンネルのまとめやスレッドの要約を使えば、離れていた会話に戻るときにも、プロジェクトに途中から加わるときにも、すばやく最新情報にキャッチアップできます。国や地域を超えた共同作業もスムーズです。AI を活用した翻訳により、チームメンバーは希望する言語で読み書きできます。Slack から離れて別のツールを使う必要はありません。
まもなくリリース* : AI プロフィール要約は、その人の役割や最近の仕事など、メンバーに関する役立つ背景情報をまとめてくれる機能です。これにより、新しいメンバーと仕事をするときにも、認識を共有して円滑にコラボレーションを始められます。また、自分がメンションされたメッセージに、フォローアップや期限、リクエストなどが含まれている場合に、実施すべき項目を AI がシンプルにまとめてくれる AI アクションアイテム機能も登場します。期待される行動がアクティビティビューにわかりやすく示されるため、ユーザーは優先順位をつけて迅速にアクションを実行できます。
これらの機能を組み合わせることで、チームは重要な業務に集中し、認識を共有し、迅速にアクションを起こして、仕事をどんどん前に進められます。
「メリットを得るのに、従業員が AI のエキスパートになる必要はありませんでした。Slack がほかと違うのは、必要なときに AI が現れて、仕事の流れの中で的確に支援してくれるところです。余計な労力をかけることなく、仕事をスピーディーに進められます」
さらにシンプルな Slack のインターフェイスで集中力がアップ
人、データ、アプリ、エージェントを集約した組織のための Work OS(ビジネスの基本システム)として、Slack は人々の仕事をよりシンプルに、快適に、有意義にするというミッションを実現する態勢がこれまで以上に整っています。
その一環として、Slack はデザインをシンプルにすることで、直感的で一貫性があり、仕事にさらに集中できるユーザーエクスペリエンスを実現しようとしています。インターフェイスの刷新として、まず新しい統合ファイルビューを導入します。このビューにより、すべての canvas、リスト、共有ドキュメントが 1 つのスペースに整理されるため、探している内容を見つけるのにどのタブからアクセスすればいいのか迷う必要がなくなります。
共同作業の規模が大きくなると、情報を整理してアクセスしやすくする必要が生じてきます。コンテンツを一元管理できる Slack なら、チームでの行き違いが減り、仕事が捗ります。これも強力かつシンプルな Work OS を構築するための重要な一歩です。

すべての canvas、リスト、共有コンテンツを 1 か所にまとめて表示。ファイルを探しまわる必要がなくなります。
信頼性と拡張性の高い設計
Slack に AI を組み込むにあたって、私たちは当初から、信頼性、セキュリティ、およびエンタープライズグレードの拡張性を重視して設計を行なってきました。ユーザー企業に求められるセキュリティとコンプライアンス基準への対応や、ユーザー企業のデータの保護は、私たちにとって譲れない要素です。
そのことをベースに、Slack における生成 AI について以下のような指針を定めました。
- ユーザー企業のデータを生成 AI モデルのトレーニングに使用しない。
- Slack の AI は、ユーザーがアクセス権を持つデータのみを表示する。
- Slack の AI 機能はすべて、Slack のエンタープライズグレードのセキュリティおよびコンプライアンス基準に準拠する。
Slack の AI は、信頼性の高い Slack のインフラストラクチャ内に構築され、Slack のコアプラットフォームで提供される保護と制御のすべてを継承します。これには、FedRAMP のサポート、暗号化キー管理、国際データレジデンシー、データ損失防止、Einstein Trust Layer が含まれ、Slack の AI が最高レベルのデータセキュリティ、プライバシー、コンプライアンスを確実に満たせるようになっています。
データの安全性、業務フローのコンプライアンス準拠、高い信頼性により、チームは自信をもって Slack の AI で仕事をスピーディーに進めることができます。
Slack なら、仕事をしているその場所で AI を活用できる
Slack の AI を使うことで、仕事の進め方が根本的に変わります。回答を瞬時に得たり、情報を簡単に整理したりできることで、チームはさらにスマートで生産的な仕事環境を手にできます。
現在、Slack のすべての有料プランに AI 機能が含まれています。さらなる機能を活用したいチームのために、プランごとにより高度な AI 機能が用意されています。どれも組織全体にわたる業務の自動化、意思決定のスピードアップ、生産性の向上を後押しする機能です。
- プロプランは、Slack の組み込み AI を体験するのに最適なプランです。チャンネルやスレッド、ハドルミーティング向けの基礎的な要約機能を利用することで、最新情報のキャッチアップやチームでの連携、仕事の遂行がスムーズになります。
- プロプランでもっと高度な機能を使ってみたいと思ったら、ビジネスプラスプランで、より幅広い AI ツールを利用できます。まとめ、翻訳、ワークフロー生成、AI を活用した検索といった機能により、チームは手作業を減らして、仕事にさらに集中できます。
- 会社全体に AI 機能を広げたい場合は、Enterprise+ へ。エンタープライズ検索、進化したタスク管理、エンタープライズグレードのセキュリティとガバナンス制御などが提供されます。大規模な運用を安全に行いたい組織のためのこのプランでは、チームの仕事のあらゆる側面に AI をフルに組み込めます。
使い始めたばかりのチームから、さらに高度な利用を求める組織まで、あらゆるチームにぴったり合い、チームとともに成長するよう設計された Slack プランが用意されています。
次のステップに進む準備はできましたか?
- こちらをクリックして、チームに合ったプランを見つける
- Slack の管理者に連絡して、アクセスをリクエスト
- 営業担当者に問い合わせて詳細を確認し、利用を開始
*「まもなくリリース」とされている機能は、将来予測に基づくものであり、年間を通してリリースされる可能性があります。これらの機能の日付や動作はすべて変更される可能性があります。