今回 Slack のカスタマーサービス部門賞に輝いたのは、Marriott International 傘下のデジタルマーケティングエージェンシー Marriott Digital Services(MDS)です。Slack と Salesforce の活用により、問い合わせを迅速にトリアージして、正確な回答をタイムリーかつ短時間に提供し、質の高いサポートを効率的に行っていることが評価されました。
4,000 軒以上の Marriott ホテルにサービスを提供する MDS は、ウェブサイトの構築、広告キャンペーンの作成、コンテンツの最適化、ペイドメディアでの PR といったデジタル施策を手がけています。同チームがホテルのデジタルプロジェクトを受託すると、クライアントの担当チームから、さまざまな問い合わせを受けるようになります。それに対応するのがカスタマーサクセス担当者です。
従来、特にチャットや SMS ですばやく回答しなければならない場合などは、トレーニング資料やナレッジ記事といった社内情報をもとに、担当者が各自の判断で問い合わせに対応していました。しかし、そのような対応では、担当者によって答えが異なったり、質問を受けても答えられなかったりするケースがありました。そこで同チームは、ビジネスおよびテクノロジーのグローバルコンサルティングパートナーである Slalom と連携し、使いやすいアプリとカスタムインテグレーションによって Salesforce Service Cloud と Slack を統合しました。これにより、担当者がホテルの CRM データに簡単にアクセスし、チームで協力して解決策をすばやく見つけられるようになりました。
現在では、担当者がさらにサポートを求めたい場合は、Salesforce のボタンをタップするだけで Slack の専用チャンネルにスウォームが作成され、関係するメンバーが自動的に参加できるようになっています。関係者をあちこち探し回る手間はもうありません。また、必要があれば、特定分野に詳しい人にもスムーズに会話に参加してもらえるため、込み入った質問にもすばやく返答できます。さらに経営幹部も、この Slack を使ったスウォーミングの仕組みを活用して、事業領域の見直しや、サポートやトレーニングが必要な分野の特定を行うことができます。
「Slack と Salesforce のおかげで『こんなに早く答えが返ってくるなんて!メール返信を何時間も待つ必要がなくなってよかった』と担当者から喜びの声があがっています」
MDS はサービスをさらに発展させて、トップクライアントである 75 のホテルとつながる、独自の Slack ワークスペースを作成しました。このワークスペースは、クライアントが直接質問を投稿して即座に回答を得たり、コンテンツを検索したり、アンケートに参加したり、フォーラム形式でクライアント同士で会話したりできる場になっています。
MDS では、Slack 上で定型業務を自動化し、週次ミーティングの議題やタイムシートに関するプッシュ通知が届くようにすることで、ツールを切り替える手間を減らし、カスタマーサポートに充てる時間を増やしています。また、使いやすいワークフローを通じて、チーム全体に関わる話題を動画で投稿したり、メンバーの誕生日を祝ったり、同僚を社内表彰に推薦したりするなど、チャンネルで文化的なつながりを育むことも大切にしています。
問い合わせを受けて、答えに窮することはもうありません。MDS では担当者が Slack の力を活用して、案件をスピーディーに解決し、上位者への引き継ぎを減らしました。その結果、クライアントが期待する優れた顧客体験を提供できるようになったのです。