Beast Industries について
斬新なアイデアを実現するグローバル制作プラットフォーム
Jimmy Donaldson 氏(通称 MrBeast)は、世界で最も影響力のあるクリエイターとして知られ、プラットフォーム全体で 10 億人以上の熱狂的なフォロワーを抱えています。
短期間で爆発的に再生される大胆な YouTube コンテンツから発展した Beast Industries。同社は、大規模な動画制作、Feastables、Prime Video の『Beast Games』、そして広範な慈善活動を手掛ける多角的なエンターテインメント・CPG(消費財)企業です。
スピード重視の大規模な制作運営を特徴とする同社では、数百人もの人、数百万ドル規模の予算、国境を超えて分散するチームの調整が行われています。Jimmy 氏の創造的野心と、チームワーク、スピード、「エゴを捨て、自由な発想で取り組む」精神を礎とする企業文化のもと、常に規模やロジスティクス、創造性の限界に挑むコンテンツ制作を推進しています。

「Slack は、不可能を可能にしてくれます」
課題
創造性を損なわずに混乱を解消する
Beast Industries は、業務に不可欠なツールとして Slack を導入するまで、断片化したコミュニケーションや背景情報の欠落、業務負荷により、スピーディーな働き方や創造的野心を十分に実現できていませんでした。「クリエイティブな制作現場では、分単位で方針が変わります」と話すのは、Production Manager を務める Brady 氏です。「メールを送っている時間などないのです」。
実際に、こうしたスピード感が求められる状況において弊害が生じていました。1 つの制作プロジェクトにつき数万件ものメッセージのやり取りと数千件の財務取引が日常的に発生しており、それらがテキストメッセージやメール、アドホックな会話といった具合に分散して行われていたのです。「信頼できる唯一の情報源がありませんでした」と、Head of Beast Games Marketing を務める Sinan 氏は語ります。「業務があっという間に混乱しました」。
同社の社員数が 13 人から 600 人以上に増えるにつれ、ナレッジの損失コストも増大していきました。「何かが起こったことは覚えていても、どこで起きたのか思い出せません」と Head of Post-Production の Josh 氏は話します。「1 つのトピックを探すのに数時間かかることもありました」。
やがて制作活動をグローバルに展開するようになった同社。チームは、厳しい締め切りの下で、国境やタイムゾーン、セキュリティ環境をまたいで撮影をコーディネートする必要に迫られることが多々ありました。プロジェクトが予算超過となることが多く、スケジュールを守るため、時間がほとんどない緊迫した状況下で問題解決に当たる必要があったのです。

「Slack のおかげで余計な情報を遮断できるので、仕事に集中できます」
Beast Industries の Slack 活用事例
Slack でアイデアの創出と実現をスピーディーに実現
Beast Industries では、想像力を基準としたスピードで仕事が進みます。想像力に追いつくには、同等のスピードで動作するシステムが必要となります。だからこそ、同社は Slack を業務の中心に据えています。
同社では、企画段階からポストプロダクション、グローバル配信に至るあらゆる制作プロセスにおいて、Slack チャンネルを活用しています。クリエイティブな議論や予算承認、法的承認、ロジスティクス、ベンダー調整、現場でのリアルタイムな意思決定など、さまざまな業務に Slack チャンネルを活用しているのです。「Slack こそが、当社のペースにマッチする唯一のツールです」と Brady 氏は語ります。
こうした整合性が重要な理由は、仕事そのものの特異性にあります。「MrBeast では、5% の誤差によって、2 億 5,000 万ビューになるのか、それとも 6,000 万ビューになるのかが変わります」と Sinan 氏は話します。「Slack はそうした細部を考慮して設計されているので、日々の業務においてスピードと質を両立させることができています」。
計画が刻一刻と変化し、決断の遅れが撮影チャンスの喪失につながる状況下で、Slack はあらゆることを前進させてくれる存在となっています。
不可能に思えることをリアルタイムで承認
こうした Slack の基盤は、プロジェクトが始動し、前進するしかない状況で最も効果を発揮します。
例えば、ペルーで撮影ギリギリまでロケ地を探していた Creative Production Lead の Chris 氏は、600 フィート(約 183 メートル)の滝を懸垂下降しながら、その様子を撮影したライブ動画・写真を Slack に投稿しました。これにより法務、セキュリティ、クリエイティブの各チームがリアルタイムで確認して承認することができました。「全員がすぐに状況を確認する必要があったんです」と Chris 氏は語ります。「会議を開く時間などなかったので、Slack で最終的な決定を行いました」。
作業のペースを落とし、チームが立ち止まって状況を整理できることはほとんどありません。会話の中で決定が下され、優先順位は刻一刻と変わり、重要な情報が明らかになる頃にはすでにメンバーの話題は次の課題に移っています。
「いつもきまって『そんなことできるはずがない』と言われますね」と Chris 氏は話します。「ランボルギーニを賭けたり、ピラミッドで眠ったり、参加者 1000 人を同時に調整したり。当社はそのすべてを成し遂げてきました。Slack のおかげで、無謀に思えるようなことも順調に進めることができるんです」。

「1 つの制作プロジェクトにつき約 1 万件のメッセージと約 2,000 件の取引が発生します。Slack がなければ、これらを予算内で期限通りに遂行することはできないでしょう」
Slackbot で時間を節約し、負荷を軽減して、スケジュール管理を効率化
目を通す間もなく決定事項が積み上がる状況では、数分間離席するだけでも重要なコンテキストを見失いかねません。Slackbot を使えば、チームは状況を瞬時に把握することができます。「10 分ほどスマホから目を離すだけで、30 ~ 40 件ものメッセージが溜まるんです」と話すのは、Creative Supervisor を務める Spencer 氏です。「Slackbot に尋ねれば、決定事項やその経緯、しなければいけないことを教えてくれます。まるで、スマホを見ていない時も注意を払ってくれるアシスタントのようです」。
Slack 内のパーソナルエージェントである Slackbot は、会話を要約し、その背景にある判断プロセスを提示してくれます。チームはこれをもとに過去の決定事項を振り返り、コンテキストを把握して、あちこちに散在したディスカッションから次のステップを明確に導くことができます。「数か月前に議論したかなり具体的な内容でも、Slackbot に尋ねるとすぐに見つけてくれます」と Spencer 氏は語ります。
Sinan 氏にとっても、Slackbot は管理性を確保しつつスピードを維持するうえで不可欠な存在となっています。同氏は、思いついたアイデアやリマインダー、決定事項を直接 Slack に投稿しています。会議の準備を行う段階で、その投稿したままのコンテキストを Slackbot が明確なプランへと昇華させてくれます。「Slackbot のおかげで、1 日のうち少なくとも 90 分を節約できています」と同氏は話します。「『明日のミーティング用に canvas を作って』と頼むと、わずか 17 秒で、私が作るよりもずっと優れたものを作成してくれます。次のステップも教えてくれて、時間とお金の節約になりますね」。

「Slackbot は、当社で使用している最も強力な AI ツールの一つです」
Beast Industries の専門知識を活用
Slack の全社向けチャンネルは、クラウドソーシング型の問題解決ネットワークとしての役割を果たしています。時間的余裕のない制作プロジェクトで動物や車両、ニッチな専門知識が必要となった際に、1 件のメッセージで即座に解決策を導き出すことができています。「『チンパンジーの情報を掴んだ』というメッセージが、これまで見た中で最高の Slack メッセージですね」と Spencer 氏は語ります。「悪夢のようなメールのやり取りが、Slack なら数分で楽しく解決できるんです」。
制作プロジェクトに応じて携わるメンバーや変動要素が増えるため、チームは、計画の変更に即応できる共有スペースを確保しておく必要があります。そこで、Slack canvas が、意思決定や作業の進捗に応じてリアルタイムに更新される「生きた文書」としての役割を果たしています。「canvas は私がメインで使っているドキュメントです」と Brady 氏は話します。「タイトルやサムネイル画像、ドキュメント、動画など、すべてが canvas に集約されるため混乱が生じません」。
さらに同社では、このような規模での制作運営に伴う予期せぬ事態への対応も Slack で効率化しています。全社向けメッセージは、希少機材の手配から安全に関するアラートまで多岐に渡ります。例えば、火曜日の昼間に花火を上げる理由を数百人のメンバーに通知したり、人間大砲を最後に行った人を尋ねるといった内容です。「まさにカオスですね」と Sinan 氏は話します。「とはいえ、皆 Slack を確認する習慣があるので、情報を見逃すことはありません」。
変化に応じてライブ制作とロジスティクスを推進
Brady 氏が手掛けた最も複雑な制作プロジェクトの一つは、エジプトの大ピラミッド内部での動画撮影です。「初期の段階から、社内のあらゆる部署の人材を集め、専用の Slack チャンネルに集結させました」と Brady 氏は語ります。「あらゆることを計画の発展に応じて推進できるよう、この方法を採用しました」。
すべてのプロセス(制作前・制作中・制作後)において、日々の調整は Slack で一元的に行われました。「これほど複雑なプロジェクトでは、すぐにコミュニケーションできる環境が不可欠です」と同氏は話します。「Slack があれば、分単位で連携し、情報共有や意思決定を行うことができます」。
こうしたスピード感を支える重要な役割を担うのが、ハドルミーティングです。「私は、電話の代わりにハドルミーティングを使っています」と Brady 氏は語ります。「Slack が会話の議事録を作成し、重要な点を要約して、アクション項目を適切なメンバーに自動的に通知してくれます。情報を見逃すことがないので、業務をスムーズに進められます」。
制作と同じスピード感でパートナーと連携
Beast Industries の制作活動は社内の枠にとどまりません。これは、Slack についても同様です。同社のチームは、Slack コネクトを通じて、社内で使用しているのと同じスピーディーなやり取りが可能なチャンネルで、外部パートナーと直接連携し、ペースを落としたり背景情報を再度説明したりすることなく作業をスムーズに進めています。
Slack コネクトは、Beast Industries の看板競技シリーズで、世界で最も視聴されている競技番組の一つである『Beast Games』にとって欠かせない機能となっています。「当社は、プラットフォームにとらわれることなく慎重に検討した結果、Slack を選びました」と Josh 氏は話します。「Slack は、数百人の契約社員と社内チーム全体で『Beast Games』を運営するためのバックボーンとなっています」。
さらに、Slack コネクトを通じて、事業運営も MrBeast のスピード感で推進できています。Feastables で Head of Content を務める Tayler 氏は、新商品発売時や週次の発注時に、Slack コネクトで TikTok Shop や Amazon 代理店と連携しています。

「メールでは 2 ~ 3 日かかっていた作業が、Slack コネクトなら数時間で完了します」
会議を行わずに仕事を進める
同社では、撮影終了後も仕事のペースを落とすことはありません。ポストプロダクション、ロジスティクス、採用、運営を並行して進め、チームは Slack を活用して意思決定を下しています。「以前と比べて会議が減りました」と Chris 氏は話します。「Slack が信頼できる情報のハブとしての役割を果たしてくれるので、私は週に 30 ~ 40 時間ほど節約できています」。
同社では、Slack ワークフローを使って、あらゆるリクエストをいつでも処理できるようにしています。荒野での Starlink インターネット接続から、500 万ドル相当の現金ピラミッドを作るのに必要なメンバー 20 人の緊急手配まで、あらゆるリクエストを処理できるようになっています。「実際に『明日までに現金ピラミッドを作りたい』というリクエストがあったんです」と、Head of Talent Acquisition を務める Kara 氏は語ります。「Slack のおかげでタスクフォースが駆けつけ、見事に完成させました」。
さらにチームは、Slack のおかげで、重要なメッセージを見逃さずに大量の情報を処理することができています。Tayler 氏は、ファンやクリエイター、パートナーから週に 2,000 件以上寄せられるダイレクトメッセージに対応しています。同氏のチームは、手作業で仕分ける代わりに Slack リストを活用して、Tayler 氏が実際に対応すべきメッセージを抽出しています。「すべてを読むのは不可能です」と Tayler 氏は話します。「リストのおかげで、最も重要な人からのメッセージを見逃すことなく、対応すべき事を正確に把握できます」。
同様に、採用プロセスも会議を行わない形で効率的に進められています。Kara 氏は、短い面接クリップを canvas に直接埋め込み、会議を開かなくても採用担当者が内容を慎重に評価して非同期的に投票できるようにしています。さらに、Slackbot が過去のディスカッションや共有ナレッジをもとに質問に回答してくれるため、新入社員と既存社員は情報をすばやくキャッチアップできています。
「Slack のおかげで、私たち本来の業務スタイルで仕事を進めることができます。プレイブックはありません。ハドルミーティングに参加したり、DM を送ったり、絵文字でリアクションしたり、アイデアを投げかけたりするなど、自由なやり取りが可能です。プロセスに縛られることなく、MrBeast のエネルギーを引き出してくれるのです」
今後の展望
Slack で必見コンテンツの未来を創出
今後の展望として、Beast Industries は、Slack における AI エージェントで、人間の介入なしにフォローアップの調整、リスクの可視化、制作管理を積極的に行う方法を模索しています。プロセスを追加する代わりにエージェントを使えば、チームがすでに採用している働き方を拡張し、コンテキストを見失うことなくスピーディーに仕事を進めることができます。さらに、商取引やコンテンツ制作、業務ワークフローの増加に対応できるよう、追加の Salesforce 製品やクラウドを導入することも検討しています。
制作活動がより複雑化・グローバル化する中、Beast Industries は今後も Slack を活用して、MrBeast を象徴する「無限の創造性」を大切にしながら壮大なアイデアを動画に盛り込んでいくつもりです。「このようなペースで進めているので、成功するかどうかは実際にやってみなければわかりません」と Chris 氏は語ります。「Slack があれば、躊躇なく決断を下せます」。












