Cars Commerce、Slack でビジネス拡大への取り組みを加速

「Slack のないビジネスなど、想像できませんね」

Cars CommerceDirector of Revenue Strategy and OperationsKatie Helgesen 氏

自動車の売買に関するあらゆるプロセスを簡素化することをミッションとする Cars Commerce は、効率的で収益性の高い小売オペレーションを通じて、自動車業界の変革を進めています。同社は、強力な製品とソリューションに、個別化したアプローチをシームレスに融合させて、消費者と小売業者の双方にとって魅力的な体験をオンラインとオフラインの両方で提供。統合されたプラットフォーム機能により、シンプルかつコネクテッドな売買体験を実現しています。そのすべてを支えているのが、Slack です。

Cars Commerce は、チームの垣根を越えたコラボレーション、Salesforce や MuleSoft の統合、効率的なデータ品質の確保に課題を抱えていました。こうしたハードルを乗り越えるには、信頼できるテクノロジーが重要な役割を果たすと考えた同社は、Slack のシンプルさと適応力に目を付けました。正確かつスピーディーに仕事を進められる「プロダクティビティプラットフォーム」としての Slack に魅力を感じたのです。

自動化ワークフローで、スピーディーで効率的な販売を実現

Cars Commere が目指すのは、単一の CRM プラットフォームに機能を一元化すること。そのために同社は Sales Cloud を使って、Slack と MuleSoft を介した全販売ルートを統合しています。例えば、営業に関して別部門から紹介があった場合、Mulesoft が Salesforce から関連情報を引き出して Slack に送ります。このようにして部門を越えたコラボレーションを実現しています。

また、Slack のワークフロービルダーによる自動化と、その他の主要機能を利用することで、同社は数年にわたるビジネス統合プロジェクトで円滑な移行を実現しました。「Slack はさまざまな販売ルートの橋渡しをしてくれます」と話すのは、Cars Commerce の Manager of Salesforce を務める Preston Hafer 氏です。「見込み客や商談、案件、紹介の管理には Salesforce を利用し、あらゆる関係者が協働する中心的な場として Slack を使用して、製品のクロスセルを行なっています」。約 700 件の改善リクエストを管理するレベニューオペレーションチームにとっても、プロセスの効率化に役立つ Slack は頼りになる存在です。具体的には「Revenue Referrals」ワークフローで、複雑な手順を一元化。例えば、ビジネスへの影響が大きい上位 50 件のリクエストを絞り込む、ユーザーのニーズをもとに CRM チームが実行可能な項目を策定する、多様なユーザーグループに対応するための改善策を検討するといった作業を効率化しています。同社はこのように一元的なワークスペースを確立して、組織間での効率的なコラボレーションを促進しています。

「Slack が優れているのは、自動化を進めながらしっかりとした管理もできる点です。ほかのメッセージングプラットフォームではできないことが、Slack なら可能なのです」

Cars Commerce Salesforce ManagerPreston Hafer 氏

Hafer 氏のチームは、Salesforce アカウントのヘルプリクエストにも対応しています。従業員がヘルプチャンネルに投稿するだけだった従来の方法では、ケースのライフサイクルを追跡できないことが課題でした。そこで、同チームは Slack のワークフロービルダーを使って、従業員が Slack チャンネルの canvas にあるフォームに直接記入できる仕組みを作りました。このように 2 つの Slack の機能を活用して Salesforce のレコード作成を効率化したことで、同チームはリアルタイムに情報を入手して、効率的にサポートを提供できるようになりました。

Slack の自動化ワークフローは、自動車関連メーカー(OEM)にとっても、リクエストへの効率的な対応に役立っています。ディーラーが顧客のために適切な自動車部品を探す際に、問い合わせやサポートが必要になることがよくあります。そのような場合にも、ディーラーは Slack コネクトで OEM と共有されたチャンネルで、フォームに入力するだけで済みます。フォームが送信されると、すぐに適切な OEM チームのメンバーに通知され、ディーラーはすばやく回答を得ることができます。

スムーズな M&A に役立つ Slack

この数年にわたり、Cars Commerce は包括的な自動車プラットフォームを提供することで、目覚ましい成長を遂げてきました。同社は主要なマーケットプレイスである Cars.com に加えて、DealerRater、Dealer Inspire、Accu-Trade、CreditIQ、D2C Media を買収し、会社全体でチーム、テクノロジー、システムの統合を進めてきました。多様な部門や業務プロセスをいかにスムーズに統合するかが最優先課題となるなか、プロダクティビティプラットフォームとしての Slack は、ワークスペースの同期を実現するうえで重要な役割を果たし、円滑な移行に貢献しました。「鍵となったのは、複数の Slack ワークスペースを同期させることです。調整に少々苦労しましたが、間違いなく必要なプロセスでした」と、Cars Commerce で Manager of Enterprise Technology を務める Kyle McKenna 氏は振り返ります。

同社の直近の買収においては、McKenna 氏のチームがわずか 6 日間で、買収先企業の Slack ワークスペースを同社のワークスペースへと移行しました。従業員の表示名を管理できる機能などを提供する、Slack の Enterprise Grid プランが、組織の適切な運営と一貫した社内コミュニケーションの確保に役立っています。

役職や部署といった従業員情報を自動的に更新できる Slack Atlas も、スムーズな移行に貢献しました。Slack Atlas と JumpCloud の連携により、企業の人事プラットフォームからユーザー情報を Slack に自動的に同期できます。一体化されたシステムを形成したことで、人事担当者が何かを変更する際に別々のシステムにアクセスする必要がなくなり、安全で保護された社内コミュニケーションの実現にもつながっています。

同社は、Slack の動的な機能を基盤としたことで、複雑になりかねなかった統合プロセスを、効率的で制御された方法で行うことができました。

「鍵となったのは、複数の Slack ワークスペースを同期させることです。調整に少々苦労しましたが、間違いなく必要なプロセスでした」

Cars CommerceManager of Enterprise TechnologyKyle McKenna 氏

非同期のコラボレーションで、レベニューオペレーションを加速

数年にわたる同社の統合プロジェクトの最前線に立っているのが、レベニューオペレーションチームです。同チームにとっての大きな課題は、データをいかに適切にフィルタングして、新しい CRM に取り込むかでした。Director of Revenue Strategy and Operations を務める Katie Helgesen 氏は、これを早急に解決するため、関係者と情報を共有するチャンネルを作成して、取るべき方策を練りました。

「6 つの異なるスケジュール間で会議の日程を調整しようとしていたら、さぞ難しかったでしょう」。代わりに Helgesen 氏は、音声・動画を記録していつでも視聴できるクリップ機能を使って、自身のアイデアを説明。それをチャンネルに投稿し、チームメンバーに意見を求めました。その結果、3 日と経たないうちに、実行可能な解決策にチームで合意することができました。

「すべての意見が記録されるので、メンバーはさまざまな点に対してコメントできます。焦点を絞ったチャンネルのおかげで、とても効率的に作業できました」

Director of Revenue Strategy and OperationsKatie Helgesen氏

Helgesen 氏のチームは、ユーザーからのリクエストを解釈して CRM チームにわかりやすく説明するのに、Slack 内で動画・音声を使ってじかに会話できるハドルミーティングやクリップを頻繁に使用して、作業を効率化しています。こうした非同期のツールにより、異なるスケジュールで動いているメンバー間のコミュニケーションの課題を解決しています。

Cars Commerce では、従業員の 70% 近くがクリップやハドルミーティングを定期的に使って、チームの連携を図っています。これによって時間を節約できるだけでなく、メンバー全員の意見を聞くことができ、スピードが求められる業務の中でも一体感を保てます。

Slack でイノベーションを推進

Cars Commerce は、Slack の AI 機能、特にチャンネルとスレッドの要約に期待を寄せています。ユーザー支援を中心に据える同社は、手作業を削減することで、重要な業務にさらに集中できるよう取り組みを進めています。Slack の活用により同社が目指すのは、効率の向上だけでなく、情熱とイノベーション精神にあふれる未来の働き方を受け入れることです。