Freecharge のリリースサイクルが Slack で 40% 高速化

「以前は6~7 か月に 1 件だったプロダクトのリリースが、今では四半期ごとに 3~5 件になりました。Slack を使うことでこれほどのペースアップを達成できたのです。このような迅速な開発を Slack なしで行うことは考えられません」

FreechargeChief Technology and Product OfficerSanjay Jain 氏

Slack で生産性を飛躍的に向上させた Freecharge

進化し続けるフィンテック業界において、傑出した存在感を放っている Freecharge。Axis Bank の子会社である同社の使命は、最先端のテクノロジーでインドの金融サービスを変えることです。

ユーザーフレンドリーな決済アプリで知られる Freecharge は、1 億人を超えるユーザーに、シンプルな請求決済から包括的な投融資ソリューションまで、幅広いサービスを提供しています。

Slack を導入する前、Freecharge では、プロダクトの開発サイクルのスピードが課題でした。1 つのプロダクトが市場に投入されるまでに 6~7 か月かかっており、それが迅速なイノベーションを実現するという目標への大きな障壁となっていたのです。変化の速いフィンテック分野で生き抜くには、さらなるスピードが求められていました。

開発のスピードが上がらない原因の 1 つは、さまざまなプラットフォーム間でコミュニケーションが分断されていたことでした。

Freecharge の Digital Business And Transformation(DBAT)部門で Chief Technology and Product Officer を務める Sanjay Jain 氏は、Slack を導入する前に Microsoft Teams を試してみたと言います。「Microsoft Teams を 1 か月使ってみたのですが、迅速な開発とイノベーションを目指す当社のニーズには合いませんでした」。

そこで Freecharge は Slack の導入を決め、その結果、現在のような効率的な組織へと変化を遂げたのです。

Slack でプロダクト開発を強化

Freecharge にとって、Slack への移行は、単に新しいツールを導入すること以上の意味をもちました。特にリモート環境において、連携力をさらに高めた効率的な働き方を実現することにつながったのです。

Freecharge の Product Manager である Rhea Jain 氏は、Slack を次のように活用することで、プロダクトの開発プロセスがスピードアップしたと語ります。

まず、Slack チャンネルを、開発者、デザイナー、プロダクトマネージャー、品質保証チームを集結させるプラットフォームとして、プロダクト開発におけるコラボレーションの中心に据えました。

「Slack は当社のプロダクトリリースの屋台骨です。おかげでプロセスを 30~40% スピードアップできました」と Rhea 氏は述べます。

なかでも役立ったのが、Slack の Figma インテグレーションです。Figma で誰かがコメントを残したり、デザインファイルを共有したりすると、その情報がリアルタイムで Slack に取り込まれるため、効率的なフィードバックプロセスを実現できます。

その結果、プロダクト開発にかかる時間が大幅に短縮されました。

「以前は 6~7 か月に 1 件だったプロダクトのリリースが、今では四半期ごとに 3~5 件になりました。Slack を使うことでこれほどのペースアップを達成できたのです」と Sanjay 氏は話します。「このような迅速な開発を Slack なしで行うことは考えられません」

「Slack は当社のプロダクトリリースの屋台骨です。おかげでプロセスを 30~40% スピードアップできました」

FreechargeProduct ManagerRhea Jain 氏

Slack 上で問題をすばやく解決

動きの速いデジタル決済の世界においては、一分一秒が大切です。特にカスタマーエクスペリエンスに悪影響を及ぼす問題への対応は、一刻を争います。

Freecharge は Slack を活用することで、かつては 8~9 時間、つまり一日中頭を悩ませていたような問題を、15~20 分で解決できるようになりました。

効率が飛躍的に向上した効果は、時間の節約だけにとどまりません。インドのショッピングイベント「Big Billion Days」のセールや祝祭シーズンなど、取引が集中する重要な時期でも、機敏な対応を維持できるようになりました。

Sanjay 氏のチームでは、問題が発生した際に、正式な会議を設定する代わりに Slack ハドルミーティングを使っています。

「Slack ハドルミーティングのおかげで、社内での問題解決方法が大きく変わりました。すばやく気軽に会話ができることで、会議を開く必要もなくなりましたね」と Rhea 氏は話します。

ハドルミーティングでは、複数のメンバーによる通話や画面共有が簡単にできます。Rhea 氏は、ペン機能を使って共有画面に書き込むことで、リアルタイムでフィードバックを返していると言います。これにより、その場で、時には数分という短時間で、問題を解決できるようになっています。

すぐに話し合い、すばやく決定を下し、問題を即座に解決することで、Freecharge は時代の先端を走り続けているのです。

この戦略的なアプローチの成果は、顧客のロイヤルティを測る NPS スコアの向上にも現れています。

「問題解決にかかる時間が大幅に短縮されたことが、NPS スコアの向上につながっています」と Sanjay 氏は話します。

Slack で従業員研修のエクスペリエンスを向上

Slack の導入以前、Freecharge では数日かけて新入社員向けの研修を行っていました。それが今では簡単で直感的に使える Slack のおかげで、そのプロセスがわずか数分に短縮されています。

Freecharge の Senior HR Manager である Ridhima Verma 氏は、「Slack を使えば、わずか 10 分ほどで仕事に入ってもらえます」と話します。

「Slack を使えば、わずか 10 分ほどで仕事に入ってもらえます」

FreechargeSenior HR ManagerRidhima Verma 氏

この変革により、人事チームの負担が減ったとともに、新しい従業員が同社のリモートワーク文化にスムーズになじめるようになりました。Slack を使うことで、Freecharge では新入社員の試用期間が、従来の 90 日からわずか 30 日に短縮されています。

「試用期間がこれほど短くなったことは、Slack によってコミュニケーションがシンプルになり、新メンバーの学習スピードが上がったことの証です」と Ridhima 氏は述べます。

このように Slack を活用することで、新規採用者がすばやく会社の戦力になっているのです。

プロジェクトの中断が最小限に抑えられ、業務に継続的に取り組めることで、新しいチームメンバーが、より短いスパンで最大限に能力を発揮できる環境が整っています。

Sanjay 氏はこうまとめます。「私たちにとって Slack は酸素のようなものですね。Slack なしでは生きられませんから」