Red Ventures(RV)は、豊富な人脈を持ち的確なアドバイスをくれる友人のような存在です。Red Ventures の傘下にある Lonely Planet、Bankrate、CNET、Healthline、The Points Guy といったブランドは、住宅、健康、旅行、金融、教育、娯楽について十分な情報をもとに決断できるようにするサービスです。これらのサービスはすべて、あるテクノロジープラットフォームに支えられています。それにより、旅行の計画から大学選びまであらゆることでパーソナライズされた体験が実現するのです。
2000 年の創業以来、RV は当時のエネルギーを失うことなく成長を続けてきました。現在は 5 つの大陸にまたがる 3,500 人以上の従業員が、機敏に仕事を進めながらその勢いを保っています。それを可能にした理由の 1 つが、2015 年に導入した Slack です。それは Slack がチャンネルベースのメッセージプラットフォームを提供し始めてからわずか数か月後のことでした。「気づくとエンジニアはみんな Slack を使っていました」と話すのは、RV の Principal Engineer の 1 人である Matt Davis 氏です。また RV の Vice President of People Operations である Joe Marone 氏は次のように話します。「私たちは自由と責任を重視したインクルーシブな文化を育みたいとも考えています。Slack はその進化にちょうど合ったのです」。Slack は RV の中核チームと各ブランドが連携するうえで特に欠かせないものでした。というのも、ほかのコラボレーションツールでは十分対応できないという課題があったからです。
今やあらゆるチームが Slack を活用することで、自動化による IT プロセスの効率化から営業チームの業績アップに至るまで最高の成果を発揮できるようなりました。
「Slack ではチームの役割や部門にかかわらず、コミュニケーションやコラボレーションが簡単です」
安全なコラボレーションを実現する唯一のソリューション
2020 年にコロナ禍で各チームがリモート体制に移行すると、RV の IT 部門は Slack の活用について改めて確認するとともに、ほかのコラボレーションツールについても徹底的に検討しました。「資料ではどのソリューションも大して変わらないように見えたのですが、すぐに同じではないことに気づきました」と、Davis 氏は振り返ります。「Slack は、従業員が気に入って使っている製品の 1 つです。ほかのツールに、その代わりはできないのです」。
さまざまな事業を抱える企業として、RV 傘下のデジタルブランドは 100 を越え、その多くではそれぞれエンジニア、マーケター、ビジネスリードなどのサポートスタッフがいます。「Slack なら、誰もが自分のチーム外の世界とつながり、解決策を見つけられます」と、Davis 氏は続けます。「このプラットフォームによって、Red Ventures のブランド全体で有益なコラボレーションができるようになりました。ほかに検討したソリューションでは実現しません」。 Slack ならではの機能によって、RV の組織構造を支え、部門をまたぐ柔軟性を向上できたのです。
Slack が提供する安定性やセキュリティも、決定要素となりました。「コーポレートテクノロジーの観点から、自動化とセキュリティは非常に重要です」と、RV で Chief Information Security Officer を務める Jonathan Desrochers 氏は語ります。「Slack は、データや情報を安全に保管できるだけでなく、シンプルで直感的な操作ができるため、RV のブランド全体で簡単にコラボレーションできるんです」。
「Slack によって、Red Ventures のブランド全体で有益なコラボレーションができるようになりました。ほかに検討したソリューションでは実現しません」
自動化でエンジニアが重要な仕事に専念
RV の IT 部門では、Slack のインテグレーションやワークフロービルダーを活用してプロセスを効率化しています。ノーコードツールのワークフロービルダーを使うと定型タスクを自動化できるため、チームは重要な仕事にかける時間をさらに確保できるようになります。「Slack のワークフロービルダーは直感的で、エンジニアの手を煩わせずに誰でも使うことができます」と、Davis 氏は言います。「それによって貴重な時間やリソースを節約できるようになりました」。
Slack の導入前、問題解決方法の定番は関係者たちを捕まえて、物理的な会議にわざわざ来てもらうことでした。「今はリモート体制に移行し、グローバル化が進んだことで、Slack や Zoom で問題を解決するようになりました」と、Desrochers 氏は話します。
障害が発生すると、ネットワークオペレーションチームが Slack 用 ServiceNow アプリを使ってインシデントを作成します。「チケット番号で Slack チャンネルを作成し、主な関係者への Zoom 通話を自動で開始するカスタムインテグレーションを使っています」と、Davis 氏は説明します。また IT 部門では不必要な作業が発生しないよう、VictorOps アプリ(現在は Splunk On-Call)を使って、誰がどのインシデントを担当し、どの重要ポイントを更新したか管理しています。「VictorOps アプリは、通話やメッセージにエスカレーションする前に Slack でメンバーに通知します」と、Davis 氏は続けます。「エンジニアたちは電話に対応したり、ほかのツールを監視したりしなくてもよいのです。Slack ですべてをリアルタイムで確認できますから」。
Davis 氏がかつて所属していた電話対応チームでは、1 日あたり平均数百万もの電話に対応します。以前は電話システムに問題が発生すると、影響を受けたすべての通話分のアラートメールが送信されていました。「夜中に問題が発生し、朝起きると受信トレイに 10 万通ものメールが届いているなんてこともよくありました」と、Davis 氏は振り返ります。「今は問題が Slack に送信されるため、そこで適切な担当者を巻き込んで問題を解決できるようになりました。膨大なメールを浴びていた状態から、効率的なワークフローに進化したのです」。
「Slack のワークフロービルダーは直感的で、エンジニアの手を煩わせずに誰でも使うことができるため、貴重な時間やリソースを節約できるようになりました」
部門の壁をなくし、インクルーシブな営業文化で成約率を向上
RV ではさまざまなブランドやパートナー企業、業界に対して電話営業を広く行っています。2020 年まで、営業チームは RV で Slack を使わない数少ないチームの 1 つでした。当時はメールとメッセージツールを駆使して仕事を進めていたのですが、コミュニケーションが断片化するうえ、セキュリティ上の懸念も発生していました。営業チームはより効率的なソリューションを切実に求めていたのです。
2020 年 10 月、RV では営業担当者と、パフォーマンスコーチと呼ばれるマネージャー 700 人以上を対象に Slack を展開しました。これによって社内の壁が取り払われ、部門を超えたコラボレーションが可能になっただけでなく、インクルーシブな文化を育めるようになりました。「2020 年は、多様性、平等、インクルージョンに改めて注目する機会になりました」と、Marone 氏は話します。「それにはリモートで、誰でも自信を持って発言できる安全な空間を築くことがどうしても必要でした。Slack ならそれらがすべて実現します」。
速やかなフィードバックで商談サイクルを加速
Slack の導入前、営業チームのコミュニケーションは各営業担当者が持つ連絡先だけに限られていました。「Slack によって、アカウントを持つ誰もが、誰とでも自由にコミュニケーションできるようになりました。このメリットは計り知れません」と話すのは、RV の Global Director Of Telecommunications and Sales Operations である Jason Uhlig 氏です。
RV での営業は 1 回の電話で行い、複数のタッチポイントを設定していません。成約率を上げるために、パフォーマンスコーチは現場の営業担当者たちからのフィードバックをもとに電話でのトークや戦略を調整します。これは従来、電話営業後にビデオ通話で行われていました。パフォーマンスコーチは営業担当者を通話に呼び出してうまくいった点とそうでなかった点を聞き出します。しかしこれは時間がかかるうえに、営業担当者が受け身になる仕組みです。
それが現在は、営業担当者が Slack チャンネルでマネージャーやチームといつでもコミュニケーションできるようになりました。「従業員は Slack で、仕事の状況や調整が必要な点を積極的にやり取りしています」と、Marone 氏は説明します。このようにフィードバックをすぐに共有すれば、チームは効率よくリアルタイムで調整できるだけでなく、結果的に商談サイクルを加速できるのです。
RV のビジネスオペレーションサポートチームは、営業活動の成功に欠かせない変更事項を共有するために営業担当者とこまめにやり取りし、提案直前で内容を調整するなどしています。「以前は、そうした変更は紙のメモや付箋で伝えなければいけませんでした。でも今は Slack ですべて瞬時に伝えられます」と、Uhlig 氏は話します。同社では商談ごとに専用の Slack チャンネルがあり、そこにすべての変更が残るため、メンバーがあとから必要に応じて検索できるデータベースとして利用しています。
「従業員は Slack で、営業トークからそのプロセスまであらゆることについて積極的にやり取りしています。それによってチームの価値や効率は大きく向上しました」
新任担当者の生産性をかつてないスピードで最大化
これまで新たな営業担当者は一括採用され、グループでトレーニングを受けていました。物理的に同じ空間で、一緒に仕事のコツを学んでいたのです。リモートワークに移行した今、このモデルを再現するには Slack が欠かせません。現在、新任担当者には必要な Slack チャンネルが割り当てられます。そのなかには、同期とやり取りするチャンネルもあります。「Slack 上にグループが集まる方法があることはとても意味があります。新任担当者はそこでお互いから学ぶことができるんです」と、Marone 氏は話します。「わからないことがあっても 1 人で悩む必要はありません。すぐに仲間に尋ねることができますから」。
営業担当者がすぐに生産性を最大化できるよう、RV では実践トレーニングやこまめなフィードバックを行っています。新任担当者が営業を開始すると、パフォーマンスコーチは顧客との通話を聞き、Slack で提案に対するフィードバックをリアルタイムで共有します。「Slack で学びをサポートできることが、新任担当者にとって大きな助けになっています」と、Uhlig 氏は説明します。「トレーニング中でも、実業務を始めて間もない段階でも、その場でフィードバックを共有することは極めて重要です」。
経営幹部も Slack を使って、成果や昇進をお祝いしています。「私たちはチャンネルでたくさんお祝いします」と、Uhlig 氏は言います。「昇進や大きな成果があった時は、チームの勢いが続くよう賞賛を送るんです」。
商談、インシデント解決、成功のお祝いなど、RV ではさまざまな場面で Slack を活用し、仕事を進めています。つまりそれは、同社の何百万ものユーザーが人生で最も重要な決断をするうえで、よりよい情報を手に入れることにつながるのです。