世界経済が不確実性を増すなか、組織はその規模にかかわらず、あらゆるレベルで臨機応変な対応を迫られています。人材採用が一時停止となり、リソースが限られるなか、顧客が期待する製品やサービスの品質を落とすことなくビジネスを推進していくために、チームの仕事量はこれまで以上に増えています。このような状況に対処するため、組織のリーダーは、新しい方法で自社の技術スタックから最大限の価値を引き出す必要があります。
時代の先を行く組織は、Digital HQ(会社を動かすデジタル中枢)として、Slack のようなソリューションを導入しています。Digital HQ では、メンバー同士のやり取りや、仕事の自動化、アプリとの連携を 1 つの場所で実現できます。セールス、サービス、マーケティングの各部門にとって、Salesforce Customer 360 と深く連携できる Slack は特に有用です。取引先の情報に基づいて Slack 内ですばやくアクションを起こし、顧客の問題に部門を超えて対応できるほか、顧客と直接やり取りすることも可能です。
本日、私たちは Dreamforce にて、Slack の新しいイノベーションを発表します。この新機能によって、以下のように、チームは Slack でより簡単に連携できるようになり、組織は自社の Digital HQ からより多くの価値を引き出せるようになるでしょう。
- Digital HQ の新しいスペースとなる「Slack canvas」が登場します。チームはこれを使って、業務上で重要なリソースを収集・整理・共有できます。あらゆるメンバーが canvas をカスタマイズでき、Slack プラットフォームの機能と組み合わせて仕事を自動化して、時間をさらに節約できます。この Slack canvas のリリースは来年の予定です。
- Slack ハドルミーティングがパワーアップします。ハドルミーティングは、動画やすぐに始められる音声チャット、複数人での画面共有、メッセージスレッドなどにより、Digital HQ 内での自然発生的な議論やリアルタイムでの連携に役立つ機能です。機能強化したハドルミーティングの新バージョンは本日リリースとなり、数週間以内にすべてのユーザーが利用できるようになる予定です。
- 新しい Slack プラットフォームの開発者用オープンベータ版を公開します。開発者の皆さまは、再利用可能なモジュール型のビルディングブロックを使って、チームや組織の仕事を自動化する機能を簡単に作成・カスタマイズし、Slack 内で共有できるようになります。この開発者用オープンベータ版は、本日からご利用いただけます。
「新しい Slack canvas により、カスタマイズ可能な決められた場所で、ファイルやマルチメディアの共有、チームの連携が可能になり、Slack でのリアルタイムなコラボレーション体験がさらに充実します。Digital HQ におけるチームでの情報整理や、方向性の統一、生産性の向上に役立つでしょう」
Slack canvas が、チームの情報共有を変革
大規模な組織や部署、チームでは、必要なツールや情報を見つけるのに苦労することがよくあるでしょう。それは最新の状況をすばやく把握したいメンバーにとってフラストレーションとなり、業務の停滞や生産性の低下につながります。Reworked の調査によると、標準的なナレッジワーカーは週に平均 4.5 時間を情報の探索に費やしており、回答者の 45% が、分断されたシステムから情報を探す必要があるとしています。
canvas を使用すると、メンバーが日常的に使っている Slack 内で、より簡単に情報を整理・共有できるようになります。新規採用者の研修、マーケティングキャンペーンの立ち上げ、商品・サービスの概要書や最新の取引情報の共有など、さまざまな目的に応じて canvas をカスタマイズして活用できます。
情報を自在にキュレート
Slack において、チームの生産的な仕事は主にチャンネルで行われています。実際にチャンネルで行われるアクションは、ユーザー全体で週に約 150 億回を数えます。ファイルを共有する、会議の代わりにハドルミーティングを行う、「リアク字」を使ってプロジェクトの状況を同僚に伝える、といったアクションが、世界中で日々行われているのです。そのなかで canvas は、重要なリソースや情報を永続的に保管する場所となり、チャンネルでのリアルタイムの仕事の効果をさらに高めます。
チャンネルで利用できる機能、例えばファイルのプレビューやメンバーのプロフィール表示などは canvas でも利用できます。そしてファイル、メッセージ、マルチメディアをあらかじめ用意されたテンプレートで整理して、必要に応じてアレンジできます。自分の記録システムのデータをチームメンバーが参照できるようにしたり、canvas 内にワークフローを埋め込んで、背景情報を参照しながらタスクを遂行したりするなど、さまざま用途で活用できます。
コード不要のダッシュボードとして
記録システムのソフトウェアからは、顧客に関する重要なインサイトが得られます。ただ、そのデータが複数のアプリケーションに分散されていると、引き出すのは容易ではありません。Slack アプリも、特定の Service Cloud チケットに対してチームで取り組む際に、通知やメッセージで注意を促したい場合には便利ですが、プロジェクト全体を通してすべてのチケットを確認したい場合もあるでしょう。
Slack canvas では、チームメンバーが必要とするデータのスナップショットを、コード不要で簡単に作成できます。また、今後の Slack プラットフォームのアップデートにより、Salesforce Customer 360 などの記録システムからデータを取り込んで、canvas に保存できるようになる予定です。それにより表示・更新・共有が簡単な canvas を、インタラクティブなダッシュボードとして活用できるようになります。ユーザーは、canvas 内のカード上にリンクを加えることで、アプリを切り替えることなく、アプリから取得したデータのプレビューやデータの再読み込み、直接更新が可能になります。
このように Slack canvas は、個々のツールに埋もれていた貴重な情報の活用に役立ちます。探すのが手間だったり、見落としがちだったりしたデータにも、すぐにアクセスできるようになります。
背景情報とアクションを 1 つの場所で
単純そうな作業でも、思いのほか時間がかかることがあります。例えば、有給休暇の申請など、5 分で終わりそうな作業でも、休暇の規則を確認するために複数のアプリを探し回り、申請を行うために別のシステムにログインし直すといった作業をしているうちに、あっという間に時間がたってしまいます。Slack canvas なら、背景情報(この例の場合は有給休暇の規則)と、タスクを自動化するアクセスしやすいワークフロー(休暇申請のボタン操作)の両方を 1 か所にまとめることによって、このような手間を解消できます。自動化をより効果的に実現できる canvas により、メンバーは情報を探す時間を節約して、有意義で創造的な仕事に、より多くの時間を使えるようになります。
詳しくは、Salesforce+ で 9 月 20 日〜22 日に配信される Dreamforce 2022 をご視聴ください。Slack と Salesforce により、Digital HQ で業務を効率化し、ビジネスの課題を解決して、チームがより大きな価値を顧客にもたらす方法についてご説明します。
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